明治安田生命が販売する外貨建保険の1つである【外貨建一時払終身保険】には、「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」と「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」の2つがあります。
それぞれ同じ【外貨建一時払終身保険】なのですが、特徴の異なる商品であるために活用方法も異なります。
そこで、今回はこの2つの保険の【どこが違うのか?】【どのように活用するのか?】という所とそれぞれの保険の内容も併せて紹介していきます。
目次
明治安田生命の2つの外貨建一時払終身保険の違いはなに?
先ほども書きましたように、明治安田生命の外貨建終身保険には「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」と「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」の2つの商品がラインアップされています。
「同じ外貨建一時払終身保険なのに何が違うの?」と思う方もいらっしゃると思いますので、簡単にこの2つの違いを説明しておきます。
この2つの保険の大きな違いは【受け取るか】【受け取らないか】の違いです。
この説明ではわからないと言う人の方が多いと思いますので、少し補足説明をしておきます。
この2つの保険商品は共に、【第1保険期間】と【第2保険期間】と言う2つの保険期間が存在します。
この2つの保険期間に関しては後ほど少し詳しく解説しますが、違いがあるのは【第1保険期間】の方となります。
「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」は、この【第1保険期間】では保険金額も解約返戻金も増えない期間となります。
要は、【何も受け取らないで寝かせておく期間】と言う期間になります。
一方の「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」の【第1保険期間】は、生存給付金と言う形で保険金の一部を4年間(計5回)または9年間(計10回)受け取る期間となります。
要は【決められた期間、保険金の一部を受け取り続ける】と言う期間になります。
これが、「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」と「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」の大きな違いとなります。
また2つの保険ともに、この第1保険期間が終了した後の期間を【第2保険期間】と言い、保険金や解約返戻金が増えていく期間となります。
先ほども書きましたが、詳しい仕組みや活用方法はに関しては、後ほど商品別に解説をします。
ここでは、大きな違いが【受け取るか】【受け取らないか】と言う事を覚えていただければそれでいいです。
明治安田生命「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」はこんな商品!
それでは商品別に特徴や活用方法から保険契約に関する情報などを細かく解説をしていきます。
まずは「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」についてとなります。
保険契約に関しての基礎情報!
まず、保険契約に関する基本的な条件を書いておきましょう。
契約期間:終身
保険料払込期間:一時払い
契約可能年齢:契約者は満20歳~満90歳まで・被保険者は0歳~満90歳まで
保険商品名の通り、保険期間は一生涯となり、保険料払込期間は一時払商品ですので一括払いのみとなっています。
契約可能年齢に関しては、満20歳~90歳と幅広く設定されていることから、老後資金の準備や学資保険代わりなど、活用方法はいくつも考えられると言えるでしょう。
主契約と特約を紹介!
主契約:死亡保障
特約:円入金特約・円支払い特約
主契約と言うよりも保障内容は一生涯の死亡保障となっていますので、死亡時には死亡保険金が支払われるようになっています。当たり前の事ですが、一応書いておきました。
特約に関しては、保険料を日本円で支払い、保険金や解約返戻金を日本円で受け取れるようにする特約となり、この2つの特約は【必須付加】と言う事で、必ず付けないといけない特約となっています。
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特徴と活用方法を解説!
この「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」の特徴は先ほども少し書いたように、【第1保険期間】と言う保険金や解約返戻金が全く増えないで寝かせておく期間を設定することで、【第2保険期間】に保険金・解約返戻金を増えやすくする仕組みの保険となります。
この【第1保険期間】は、5年・7年・10年の3パターンから選択することが出来て、10年間にすると解約返戻率は大きくなり、貯蓄性が高くなると言えるでしょう。
主な活用方法を紹介すると、定年退職後などで退職金がある方など、ある程度のまとまったお金があり、すぐに使う事が無いお金を持っている方が5年・7年・10年の期間を選び、退職金を寝かせて少しでも増やすと言う使い方になるでしょう。
ただし、外貨建て保険には為替リスクが付きものとなりますので、どうしても必要なお金と言うよりは、少し剰余金の様なお金でこの保険を活用するのを個人的にはおすすめをします。
剰余金の様なお金であれば、少し目減りしても生活が困窮すると言う事はないかもしれませんが、どうしても生活に使おうと決めて増やす場合に目減りすると生活が困窮する可能性がありますので、そういった無理な活用は考えないでください。
あくまでも、ゆとりのある状態の活用となるようにしてくださいね。
明治安田生命「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」はこんな商品!
次はもう一つの外貨建一時払終身保険である「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」について少し紹介していきましょう。
基本情報に関してこの2つの保険は共通項が多いので、先ほどの内容とも重複しますが書いておきますね!
保険契約に関しての基礎情報!
保険契約に関する情報は基本的に同じです。
契約期間:終身
保険料払込期間:一時払い
契約可能年齢:契約者は満20歳~満90歳まで・被保険者は0歳~満90歳まで
この保険も、基本的には終身保障の一時払いの保険商品となっています。
この保険に関しては、生前贈与などが目的となるために、契約者年齢も大事ですが被保険者年齢も「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」よりも重要になると言えるでしょう。
主契約と特約を紹介!
主契約:死亡保障
特約:円入金特約・円支払い特約・生存給付金円建上限額を指定する場合の取り扱い(円支払い特約の「生存給付金円建上限額を指定する場合の特則」が適用される場合)
主契約も特約も基本的には同じとなりますが、この保険には3つ目の特約と言うより特則が存在します。
この3つ目の「生存給付金円建上限額を指定する」と言うのはどういう事かと言うと、第1保険期間中に日本円で受け取る生存給付金の上限額を設定できると言うものです。
なぜこの特約というより特則が必要かと言うと、贈与税の控除枠の関係となります。
日本の税法にある【贈与税の控除額は年間110万円まで】となっていますので、この110万円を上限設定することで、110万円以上の金額を贈与しないことが出来るのです。
もし契約時より円安が続けば、最後に残る死亡保険金が予定よりも多くなる可能性もあると言う事になりますね。
特徴と活用方法を解説!
この「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」の特徴は、先ほどの「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」とは違い、【第1保険期間】に生存給付金を受け取ることで、計画的に生前贈与が出来ると言う特徴があります。
この「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」では、【第1保険期間】を4年または9年のどちらかを選択し、契約時と併せて計5回または計10回の生存給付金を受け取る仕組みとなっています。
この生存給付金は、死亡保険金の一部となっていますので、生存給付金を受け取る分だけ死亡保険金は減っていき、第1保険期間終了後に残った死亡保険金の額が【第2保険期間】の死亡保険金となります。
これが大きな特徴の一つであり、計画的に生前贈与を行うと言う事になります。
また、活用方法としては【貯蓄】と言う概念ではなく【贈与】ですので、子供や孫にお金を贈与するために活用し、贈与税の控除範囲内の額を計画的に贈与することで、受贈者(生存給付金を受け取る人)は、贈与されたお金を学資金として使うもよし、老後資金に活用するもよし、贈与の額をしっかりと決めて目的に合った金額を贈与できるように契約者は考えるようにしましょうね。
それぞれの保険料と返戻率を紹介!
明治安田生命の外貨建一時払終身保険である「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」と「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」の保険料と返戻率を少し紹介しておきましょう。
保険料
100万円~5億円まで
返戻率
「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」は104.8%~113.7%
「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」は100.1%~102.0%
※それぞれ、米ドルベースの返戻率となりますので、日本円で受け取る際には為替変動によって返戻率が異なる場合があります。
支払うことが出来る保険料は100万円~5億円と幅広く設定でき、これはどちらの保険商品も同じ金額となります。
また、返戻率に関しては第1保険期間終了時となりますので、【第2保険期間】に入ると、どちらの保険も解約返戻金が少しずつ増えていきますので、契約時に再度確認するようにしてくださいね。
保険や資産運用だけではなく、電気料金から住宅ローンまでご相談可能です。
まとめと注意点
今回は明治安田生命の外貨建一時払終身保険「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」と「贈与がかんたん外貨建一時払終身保険」について紹介しました。
この2商品は、同じ外貨建ての一時払終身保険ではありますが、特徴が大きく異なる保険商品であることから、活用方法も大きく異なります。
しかし、共通して言える注意点として【為替リスク】があります。
日本円で保険料を支払い、日本円で保険金または解約返戻金を受け取る事から、どうしても為替変動のリスクは付き物となります。
「期間がえらべる外貨建一時払終身保険」の箇所でも書きましたが、こう言った外貨建ての保険を活用してお金を増やしたりする場合には、出来るだけ剰余金を活用するようにしてください。
老後資金など金額が確定していることが必要なのであれば、契約時に解約返戻金などが確定している円建ての終身保険などを活用することをおすすめします。
そうではなく、お金をただ遊ばせている状態なのであれば、こういった外貨建ての保険を活用して保険としてではなく、一種の金融商品として資産運用に活用するのも良いかもしれないですね。
完璧に保険の特性を見極めることは難しいと思いますので、抑えるべきポイント(特徴やリスクなど)をしっかりと把握して、自分に合った後悔しない保険選びが出来るようにしてくださいね!
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