明治安田生命には「年金かけはし」と言う個人年金保険があります。
個人年金保険と言うのは、老後資金の準備をするために活用される場合が多い保険商品ですが、この「年金かけはし」は果たして『老後資金の準備に使うのに有効なのか?』と言う部分を解説していきます。
また、この保険の仕組みや保険料と言った基本的な情報も併せて解説しますので、ご自身の老後資金の準備をどうするのか?と言うのも併せて考えるようにしましょう。
目次
明治安田生命「年金かけはし」は比較的有効な手段!
結論から書くと、老後資金の準備に明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」を活用するのは、比較的有効な手段と言えるでしょう。
個人年金保険の特徴は貯蓄性であり、死亡や病気に対する保障をする保険ではありません。
そのため、死亡した時に支払われる『死亡保険金』も、それまで支払った保険料相当額など最低限の保障しかないのが一般的となっています。
つい数年・数十年前までは、老後資金の確保のために【低解約返戻金型終身保険】と言う死亡保険を活用する方法が一世を風靡しました。
貯蓄性が非常に高く、保険料払込期間に解約をしない限り損をすることもなく、『契約が続く限り解約返戻金が増え続ける』と言う終身保険の特性も生かした商品で、貯蓄を目的に爆発的に売れました。
しかし近年では金利情勢もよくなく、『保険で貯蓄』と言う言葉は完全になくなったと言えるでしょう。
そんな中で、堅実に老後資金を貯めることが出来る方法の一つが『個人年金保険』と言う事になっているのです。
そして、この明治安田生命の「年金かけはし」は【受取率】(総支払保険料と総受け取り年金額の割合)が年齢や契約条件によって異もなりますが103%~107%と言う数字を出します。
この数字を高いと見るか、安いとみるかはあなた次第ではありますが、銀行預金などに置いておくよりは、有利に老後資金を準備できると言えるでしょう。
どんな方に個人年金保険が向いているのかなどについては、もう少し後で詳しく解説します。
リスクを負いたくないけれど、お金は少し増やしたいと言う方には、個人年金保険と言う方法は有効な手段と言えるのです。
明治安田生命「年金かけはし」はどんな商品?
それでは、明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」ついて保険の内容を少し紹介と解説していきましょう。
この保険は一般的な個人年金保険になりますが、保険の仕組みなども少し理解していなければ、いざ年金保険金を受け取るときに「あれ?こんなはずじゃなかったのに」となることもありますので、ここで紹介することはしっかりと覚えておきましょう。
「年金かけはし」の基本情報
正式名称:5年ごと利差配当付個人年金保険(2011) 年金かけはし
保険期間(年金受け取り期間):5年・10年確定or一括受け取り
保険料払込期間:20年~40年
据え置き期間:1年~5年で設定(契約年齢によって設定できない場合あり)
契約可能年齢:20歳~55歳
ここで、解説しておくことは【年金受け取り期間】と【据え置き期間】の2つになります。
【年金受け取り期間に関して】
年金受け取り期間は5年か10年となりますが、5年にすると1回に受け取る金額はもちろん多くなり、10年にすると5年よりは1回に受け取る金額は少なくなります。
しかし、どちらにしても受け取る総額は変わりませんので、自分の考え方に合った方を選ぶようにしましょう。
また、一括での受け取りも出来ますが、年金形式で貰うよりも受取金額は少なくなりますので、出来れば年金形式で受け取る方をおすすめします。
【据え置き期間に関して】
そして据え置き期間に関してですが、この保険は保険料払込期間終了後から年金受け取り時期までの間に【据え置き期間】を設定することで、年金受給額を増やす仕組みになっていますので、保険料払込期間と年金受給期間までの間で出来るだけ【据え置き期間】を設けるようにしておきましょう。
おすすめは5年間の据え置き期間を設定することです。
何歳から年金受給をしたいのか決めて、その歳の5年前までに保険料は払い終えるように保険料払込期間と据え置き期間を設定するようにしておきましょう。
「年金かけはし」の保障内容と保険の仕組みについて
主契約
・個人年金保険
特約
・なし
この保険の内容は非常にシンプルで、将来の年金原資を貯めるためだけの保険商品となっているため、主契約に関しても名称が本当はありません。
また、特約に関しては何も設定がありませんので、本当に老後資金を確保するためだけの目的で加入する生命保険と言う事を知っておいてください。
仕組み
・保険料払込期間中の死亡保障は払い込み済みの保険料相当額
・年金受け取り方法は5年・10年の確定年金or一括受け取り
この保険の仕組みも非常にシンプルで、保険料払込期間中にもしも亡くなってしまった場合にはそれまで支払っていた保険料相当額が【死亡保険金】として支払われることになります。
そのため、加入時に医師の診査や告知書の記入など健康面の診査は不要となっています。
また、先ほども書きましたように、年金の受け取り方は5年確定か10年確定となり、年金受給中に亡くなってしまっても残りの年金額は残された家族へ支払われるな様になっていると思いますので、保険契約上で損をすると言う事はありません。
明治安田生命「年金かけはし」の受取率を紹介
ここからは、明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」の受取率などを紹介していきましょう。
契約例
- 年金受け取り開始年齢65歳
- 据え置き期間5年
- 10年確定年金
- 月々保険料20,000円
男性の場合
加入年齢 | 払込期間 | 総支払金額 | 年金額 | 年金受取率 | 一括時受取金額 |
20歳 | 35年 | 840万円 | 約89.8万円 | 107.0% | 約885万円 |
25歳 | 35年 | 840万円 | 約89.8万円 | 107.0% | 約885万円 |
30歳 | 30年 | 720万円 | 約76.2万円 | 105.9% | 約751万円 |
35歳 | 25年 | 600万円 | 約62.8万円 | 104.8% | 約619万円 |
40歳 | 20年 | 480万円 | 約49.8万円 | 103.7% | 約490万円 |
女性の場合
加入年齢 | 払込期間 | 総支払金額 | 年金額 | 年金受取率 | 一括時受取金額 |
20歳 | 35年 | 840万円 | 約89.8万円 | 107.0% | 約885万円 |
25歳 | 35年 | 840万円 | 約89.8万円 | 107.0% | 約885万円 |
30歳 | 30年 | 720万円 | 約76.2万円 | 105.8% | 約751万円 |
35歳 | 25年 | 600万円 | 約62.8万円 | 104.8% | 約619万円 |
40歳 | 20年 | 480万円 | 約49.8万円 | 103.8% | 約491万円 |
男女ともに同じ保険料での試算ですので、ほとんど同じ数字になっています。
少し違うのは30歳と40歳の年金受取率と40歳の一括受け取り時の金額のみとなり、その他の数字は男女ともに差はありません。
先ほども書きましたように、年金受取率に関しては、どの年代でも100%超えていますし、一括受け取り時でも支払った保険料よりも多くのお金を受け取ることが出来るので、保険会社が倒産などしない限りは大きな損失になることはないでしょう。
明治安田生命「年金かけはし」はこんな人におすすめ!
明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」が、どの様な人に向いているのかを解説していきます。
この保険に向いているのは『堅実な人』です。
これまでも何度も書いてきましたように、個人年金保険は貯蓄性がある保険商品であり、この明治安田生命「年金かけはし」も受取率は100%を超える商品であり、保険会社が潰れない限りは、契約時に約束された年金額を受け取ることが出来ます。
簡単に言うと、『投資などに比べるとリスクが低く、銀行預金などに置いておくよりもお金が増える』のです。
もっと簡単に言うと『ローリスクローリターン』の金融商品であると言う事です。
「リスクは負いたくないけれど、出来るだけお金は増やしたい」と言う方には最適な老後資金の準備の仕方と言えるでしょう。
堅実な人ほど、この保険商品は向いていると言えるでしょう。
明治安田生命「年金かけはし」はおすすめ出来る?
最後に明治安田生命「年金かけはし」について、個人的な意見を書いておきます。
『この保険はおすすめ出来るのか?』と言う所を、元保険屋さんの目から解説をしていきます。
この保険をおすすめ出来るかと言うと、『悪くはない』という一言です。
老後資金の準備として活用する場合には、他社の【低解約返戻金型終身保険】を活用した方が受け取る金額の割合は高くなる可能性はあります。
しかし、この保険でも受取率が100%を超えていることから、確実に【損】はしないと言う事が言えますので、老後資金の準備として「年金かけはし」を活用するのであれば、他社の保険としっかりと比較をして決めるようにしてください。
個人的には悪くはないと思います。
まとめ
明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」について商品の紹介&解説をしてきました。
個人年金保険は各社から販売されていますが、近年の金利情勢の悪化で保険の内容が悪くなったりしている場合も多いです。
私も、この商品ではありませんが、明治安田生命の個人年金保険には加入しています。
老後の公的年金の受給開始年齢が不透明な中で、定年があると言うような方は、定年後から年金受給まで収入の空白期間が生じる可能性もあります。
個人年金の使い方と言うのは、この空白期間をカバーすると言う主目的がありますので、老後資金の自助努力をしっかりとしておくようにしましょう。
この明治安田生命の個人年金である「年金かけはし」も保険商品として、現状では損をしない商品と言う事は言えますし、保険会社自体も潰れる兆候もないので、もし『老後資金のために銀行貯金をしているよ!』と言う方がいれば、その貯金に回すお金の一部でもいいので、こういった個人年金でも老後資金を準備すると言う事をしておきましょう。
今回の記事で、この保険の事から個人年金保険の事も解ってきたと思いますので、どういった方法が自分には合っているのか?と言う事も併せて自分に合った方法で老後資金を作っていきましょう。
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