自動車保険は毎年更新をしなければいけなく、保険料も決して安くはありませんよね?
そんな自動車保険の保険料を少しでも安くしたい!と言う事は誰でも考えることでしょう。
しかし、「保険ってなんだか複雑だし補償を削れば事故のときに不安だし、どうすれば良いの?」と思っている方も多いでしょう。
自動車保険を安くする方法には大きく分けて2つあります。
補償内容をしっかりと見極めて極力無駄な保険料を払わない方法と、インターネット系の自動車保険に加入する方法の2つです。
多くの方が選択するのは、インターネット系の自動車保険に加入する方法でしょう。
しかし、重要なのは補償内容をしっかりと見極めることです。
今回は、元保険屋さんとして、どこをしっかりと見極めれば自動車保険が安くなるのか?と言うところを解説します。
もしものときの補償はしっかりとして、保険料だけを安くする方法を知ってください。
目次
一番大事なのは使用条件を設定すること
自動車保険を少しでも安くするのには、まず契約している自動車の使用条件を把握しておくことです。
下記の事をしっかりと把握しておきましょう。
- 運転者の範囲
- 運転者の年齢
- 契約自動車の使用条件
この3つです。
それぞれを少しだけ説明しておきましょう。
運転者の範囲は?
契約自動車を運転する人の範囲を把握しておきましょう。
契約自動車を運転するのが、「契約者と配偶者だけ運転する」のか、「子供や親など家族も運転する」のか、「家族以外の人も運転する」のかと言うところをハッキリさせましょう。
運転者の範囲を設定するだけでも保険料は変わってきます。
運転者の範囲を限定すればするほど、保険料は安くなるのです。
運転者の年齢は?
契約自動車を運転する人の年齢もしっかりと把握しておきましょう。
これは契約自動車を運転する最年少の方をハッキリさせておきましょう。
運転者の年齢設定に関しては多くの保険で、「年齢条件なし」「21歳以上」「26歳以上」「30歳以上」「35歳以上」と言う区分になっていますが、保険会社によって設定できる年齢条件は異なります。
例えば、19歳の子供も契約自動車を運転するのであれば、「年齢条件なし」に設定しなければいけません。
逆に35歳以上の方しか運転しないのであれば、「35歳以上」の年齢条件に設定することで、保険料が安くなります。
年齢設定は年齢が高くなるにつれて保険料が安くなりますので、忘れがちではありますがしっかりと運転者の年齢を把握しておくようにしましょう。
また、運転者の範囲とも少し関係しますが、運転者の範囲設定である「別居の未婚の子」と「家族以外の人(他人)」に関しては、年齢条件は適応されないので「別居の未婚の子」と「家族以外の人(他人)」は、年齢設定はしなくても大丈夫です。
少し具体的に書くと、運転者の範囲が「誰でも運転できる」で運転者の年齢は35歳以上補償の場合に、25歳の別居の未婚の子が事故を起こしても保険の対象になります。
また、19歳の子供の友達がこの自動車を運転して事故を起こしても保険の対象となります。
しかし運転者の範囲を家族限定にしている場合や、契約者と配偶者だけの設定にしている場合に、家族以外が運転して事故を起こしても、運転者の範囲に入っていないため補償の対象となりません。
契約自動車の使用条件
契約自動車の使用条件も把握しておきましょう。
契約自動車の使用条件が「日常・レジャー使用」なのか、「通勤・通学使用」なのか、「業務使用」なのかによっても、保険料は異なります。
この使用条件に関しては、しっかりと設定している方も多いと思いますが、自動車保険を少しでも安くするためには、細かな規定を把握しておけば使用条件が異なる場合もあります。
通勤や通学に使用しているからと言う事で、「通勤・通学」の条件にしていても、その頻度が週に1回や2回程度であれば「日常・レジャー使用」でも大丈夫な場合があります。
ある保険会社の規定では、「通勤・通学使用」の定義として通勤や通学に年間通して月15日以上使用しているかどうか?と言う規定があります。
そのため、週に1回や2回程度の頻度であれば、「通勤・通学使用」に当てはまらないと言う事になります。また、家族が最寄り駅まで送り迎えするのは「通勤・通学」とはみなされません。
こういった細かな規定を知っているか知らないかでも、保険料の差が出てくるのです。
自動車保険の補償内容も見直してみる!
自動車保険の補償内容を見直すのも大事な作業の一つとなります。
ただし、保険料を安くするために補償を薄くするのは違いますよね?
この補償内容を見直すというのは、補償内容を削ったりするのではなく、自分に必要な補償だけにすると言う事です。
自動車保険は事故を起こした時のための保険と言う事で、不安を拭うために、あれもこれもと補償を付ける傾向にあります。
自動車保険にラインアップされている補償をすべて付けることが出来れば、自動車事故に対する不安は大きく軽減されるでしょう。
しかし、保険料も必然的に高くなります。
保険料を気にするのであれば、保険会社の比較も必要かもしれませんが、自分の自動車保険の補償内容を見直して、不要な補償が付いていないか?自分の必要としている補償はしっかりと付いているか?と言うところを確認しましょう。
自動車保険の補償は大きく分けて3つ
自動車保険の補償内容は大きく分けて3つあります。
「車両保険」「賠償責任保険」「傷害保険」この3つです。
それぞれを少し説明していきましょう。
車両保険
ご自身の自動車を補償する保険です。
自損事故やいたずらまで補償される「一般条件」と、自動車同士の事故などだけ補償する「車対車・限定危険」の2種類があり、「一般条件」は補償範囲が広いことから保険料は高くなり、「車対車・限定危険」は補償範囲が一般条件よりも狭くなるために、保険料は一般条件よりも安くなります。
個人的には、安さに拘るのであっても車両保険の「車対車・限定危険」は付けていた方が良いと思います。
自動車事故を起こしたり、もらい事故に遭った場合などに、自分の自動車が廃車になっても良いというのであれば車両保険は要りませんが、そうではない場合には車両保険には加入しておきましょう。
自動車同士の事故の場合には、追突をされたり自身が完全に止まっていた場合を除き、事故の過失は問われますので、自分の自動車の修理代と言うのは自己負担しなければいけない場合が多くなります。
車両保険に加入していなければ全て自己負担ですが、車両保険を付けておけば車両保険から修理代が支払われるのです。
車両保険は自動車保険の保険料の中でも大きなウエイトを占めますので、どこまでの保障が必要なのか?と言うところを考えて付加するようにしましょう。
賠償責任保険
この賠償責任保険は、「対人賠償・対物賠償」と言われる補償内容であり、要は事故を起こした際に相手方への補償となります。
自動車同士の事故であれば、相手の自動車の修理代や相手方の治療費などになります。
また物損事故の場合には、損害を与えた物への修理代などの補償になります。
この補償に関しては、多くの保険会社で「無制限」となっている場合が多いです。
しかし、補償額を決められる部分でもありますが、2,000万円や3,000万円の補償額にしても保険料は数百円ほどしか変わりませんので、「無制限」にしておくことをすすめます!
傷害保険
これは、人身傷害保険や搭乗者傷害保険と言われる部分であり、ご自身のケガや搭乗者のケガに対する補償となります。
現在の自動車保険では「人身傷害3000万円」となっている契約が多いのですが、そのままでいいと言えるでしょう。
搭乗者傷害保険も同時に付加している保険会社もありますが、細かな支払い条件の違いがあるのですが、人身傷害保険があれば大体の場合は対応できますので、保険料を抑えたいという方は、「人身傷害保険」だけ付けておくようにしましょう。
保険会社の比較はマスト!?
自動車保険を安くしようと考えると、まず誰でも行うことが各保険会社の商品を比較すると言う事でしょう。
同じ条件でも保険会社によって保険料は異なるようになっています。
また、代理店系の保険商品なのか、インターネット系のダイレクト型保険商品なのかによっても、大きく保険料は異なります。
基本的には、代理店系の自動車保険よりもインターネット系の自動車保険の方が保険料は安くなるのは、だれでも知っていることだと思いますが、インターネット系も近年では商品数が増えていますが、比較的安いのはソニー損保・SBI損保・アクサダイレクト損保の3社と言えるでしょう。
あくまでも個人的な見解ではありますが、私が自動車保険を比較した際にこの3社が安かったので、この3社を挙げさせていただきました。
また、各保険会社の商品を比較するのは少し面倒な作業ですが、比較サイトなどを使うと手軽に保険会社の比較ができます。
しかし、比較サイトによって取り扱う保険会社が異なることと、保険会社によっては比較サイトとの連携自体をしていない場合もありますので、すべての保険会社の比較が比較サイトでできるわけではないと知っておいてください。
また比較サイトを使用すると、その後にその比較サイトから様々なお知らせのメールが届きますので、そういったのが煩わしくないのであれば、比較サイトを使用するのも良いでしょう。
そう言った事が煩わしく、時間が比較的獲れるのであれば、少し面倒ですがそれぞれの保険会社のホームページなどで、自分で保険料を出して比較するのも良いでしょう。
大体、1・2日あれば、ほとんどの保険会社の保険料を出せるでしょう。
まとめ
自動車保険を少しでも安くしようと考える方も多いでしょう。
保険会社の比較をしたり、インターネット系に乗り換えたり、様々な方法を試みると思いますが、すべて有効な手段と言えます。
しかし、今回の記事で紹介したように、自動車の使用状況と言うのをしっかりと把握しておくだけでも保険料に大きな影響を与えるというのは、あまり認識がない方が意外に多いのです。
例えば、子供が運転していたが、その子も26歳以上になっているのに、年齢条件を21歳以上のままにしているケースや、夫婦しか運転しないのに運転者の範囲を誰が運転しても良い状態にしていたり、条件を見直さないままに保険を継続しているケースは結構あります。
自動車保険を安くするのであれば、まず自動車の使用実態と自動車保険の諸条件がマッチしているかを確認しましょう。
それだけでも、数百円や数千円の差は出ますよ!!
しかもそれが何年も続けば、「塵も積もれば~」ですよ!!
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