傷害保険を知っていますか?
損害保険会社が販売する、ケガでの入院・通院を補償する保険です。
近年では、自転車事故での損害賠償請求に備えるために、傷害保険の特約を活用すると言う方も増えてきています。
そんな傷害保険について、今回は少し解説していきたいと思います。
目次
傷害保険は基本的に後回し!?
傷害保険は損害保険の分野になりますが、加入していると言う方は意外と少ないのが現状です。
損害保険の中では、自動車保険・火災保険は加入率も高いですが、傷害保険は後回しになる事が多いです。
その理由をいくつか紹介していきましょう。
認知度が低い!?
傷害保険と言われても「どんな保険?」と言う方も少なくないのではないでしょうか?
それぐらい傷害保険の認知度は高くありません。
しかし、海外旅行保険や国内旅行保険などの旅行保険は、傷害保険の一つであり、地域のスポーツ大会などで「保険代500円」などと言う保険は傷害保険です。また、ゴルフ保険も傷害保険の一つなのです。
意外に身近にある保険ですが、わざわざ加入する人が少ないので認知度もそこまで高くないのです。
補償されるのはケガだけ!?
傷害保険は「偶然・外来・急激」の3つを原因とするケガでの、入院・通院・手術などの補償です。
基本的には、ケガ以外の補償はありません。
その事から、必要性を感じないと言う方が多いのです。
また近年では、賠償責任特約をセットできることから、自転車事故での損害賠償責任に備えるために加入すると言う方も居ますが、損害賠償責任に備えるための特約は自動車保険や火災保険にもありますので、それのためだけに傷害保険に加入しようとする人は少ないのです。
病気は補償対象外!?
先ほども書きましたが「偶然・外来・急激」の3要素によるケガが支払い要件という事で、病気は補償対象外になります。
例えば骨折や捻挫は対象ですが、腱鞘炎は対象外です。
あくまでも、ケガの補償と言う事だけですので、そこは覚えておきましょう。
ケガの定義とは!?
先ほども書きましたが、傷害保険のケガの定義をもう一度確認しましょう。
傷害保険のケガの定義とは「急激・偶然・外来」の3要素です。
言葉の説明になりますが、それぞれを少し解説しましょう。
急激とは?
変化や行動が非常に早く・激しい事を指します。
そのため、じわじわと悪化する様な物は対象になりません。
偶然とは?
何の因果関係も無く予期せぬことが起こる事を指します。
誰もケガをしたくてする人はいないと思いますので、ケガをする要因として偶然と言うのは当たり前の事と言えるでしょう。
外来とは?
外来とは外来的な要因と言う意味です。
要は体内から起こったことは病気としますが、外からの圧迫などを原因とするモノはケガとみるという事です。
傷害保険を請求するときには、まずこの3要素を満たしているか?と言うのを確認するようにしましょう。満たしていれば、保険の対象になる事が多いです。
ケガだけじゃない!?傷害保険のメリットとは?
基本的に傷害保険はケガの補償ですが、冒頭でも解説した様に傷害保険は。損害賠償責任に備えるための保険でもあるのです。
自転車での事故で高額な損害賠償請求を認めるといことが近年多くなりました。
自転車と言うのは、自動車やバイクと違って保険と言う物が無く、また免許証も無いため誰でも気軽に乗ることが出来る乗り物の一つです。
しかし、近年では「スマートホンを見ながら」・「音楽を聴きながら」など、「ながら」運転が目立つようになり、痛ましい事故も多くなってきています。
もし人に接触をして死傷させてしまった場合、保険はありませんが損害賠償責任は生じます。
その額は、数千万円・数億円になる事もあります。
保険が無ければ、すべて自己負担になりますが、そんな時のために「日常生活賠償特約」や「個人賠償責任特約」などの特約が有るのです。
この特約を、傷害保険にセットできるという事で、近年では傷害保険に加入して、この様な特約をセットすると言う方が増えているのです。
また、自転車保険なども基本的にはこの傷害保険の一つであり、傷害保険に賠償責任特約をセットした商品をパッケージ化して販売しているのが「自転車保険」なのです。
傷害保険は、ケガをしたときだけの保険と言う訳ではないのです。
まとめ
傷害保険について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
傷害保険へ加入している方は、保険の重要性を知っている方が多い傾向にあります。
自動車保険や火災保険、生命保険など、数多くの保険に加入していると言う方ほど傷害保険は後回しになる事が多いです。
個人的な意見としては、ケガや賠償責任に備える保険として必要だとは思いますが、その順位は決して高くはありません。
しかし子供さんがいる家庭では、子供さんのケガに対する補償として加入しておくのも必要かもしれません。
大人よりも、子供の方がケガをしやすく損害賠償責任を負う事もあり得ます。
未成年が損害賠償責任を負い支払い能力が無ければ、親に支払い義務が生じます。
子供は、どこで何をするかわかりません。自分が子供の時に悪さをしていた時代ではなくなっているという事も考えれば、傷害保険で損害賠償責任に備えると言う事も考えた方が良いですね!!
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