掛金の安さが魅力の一つと言えるのが、共済ではないでしょうか?
医療共済や火災共済・自動車共済と、民間の保険会社と同じような商品ですので、保険と同じだと思っている方も多いのではないでしょうか?
大きな括りで言うと、民間の保険会社の商品と、各共済の商品は同じと言えるでしょう。
しかし、保障内容を細かく見た事はありますか?
今回は、共済と保険の基本的な違いから、保障内容の違いという所や似ているところなど、どんなところが違うのか?と言うところを解説していきます。
目次
共済と民間保険会社との大きな違いは?
共済と保険会社の決定的な違いは、「営利か非営利」の違いです。
共済は非営利で保険を展開していますが、保険会社はあくまで営利目的なのです。要は、保険会社は利益を出さないといけないが、共済は利益を出さなくても良いという事です。
それが、保険料(掛金)に大きな差が出る一つの理由です。
また共済は利益を出さなくて良いため、1年間に加入者から集めたお金から、保険金の支払いや契約の保全などにお金を使い余った部分に関しては、契約者に返すようになっています。これも大きな違いの一つでしょう。
もう一つは、保障・補償内容の違いです。
医療共済も自動車共済も火災共済も、大きな部分の保障・補償は似ていますが、細かな保障・補償部分に違いがありますので、民間の保険会社と同じ感覚で共済に加入すると思わぬトラブルになる可能性があります。
火災共済に関しては、民間の火災保険と同じような補償内容となってきていますが、大きな違いがまだまだあるので、注意が必要な商品の一つと言えるでしょう。
それでは、それぞれの商品種類での違いと言うのを少し紹介していきましょう。
火災共済と火災保険の違いは地震への補償だった!?
火災共済も、近年では民間の火災保険と同じような補償内容になってきていますが、大きな違いの一つに「地震保険」が有ったのです。
未だに少し違いがあるのですが、かつては火災共済には地震保険がありませんでした。
保険代理店時代に既契約のお客様から、「掛金の安い共済にする」と言われた時に、よく地震保険が無い事だけは知っておいてくださいね!と言っていました。
現在では、全労済の火災共済に関しては、民間の地震保険と同じように損害の割合を決める地震補償がありますが、支払限度額に関しては民間の地震保険よりも少ないので、その辺りはしっかりと把握しておく必要がありますが、補償額の上限を見る限りでは、そこまで気にする事もないのかな?と思います。
全労済以外の共済に関しては、地震保険が無い場合もあります。
勘違いしやすい補償に「地震保険火災費用共済金」と言う補償があります。
これは地震を起因とした火災を補償するものであり、また「100万円を限度に」と言う条件がある場合が多く、噴火や津波に関する補償が無い事と、見舞金程度の共済金しか補償がない事から、民間の地震保険とは違う別物の補償という事を知っておきましょう。
その他の火災共済と火災保険の違いは無くなりつつあり、火災共済も総合火災保険を販売する事で保険金の支払い方も「再調達価格(新価払い)」になっていますので、基本的な火災保険と内容は変わらなくなっています。
自動車共済と自動車保険の違いは等級だけ!?
共済の自動車保険と言えば自動車共済ですが、補償内容は基本的に民間の自動車保険と変わりはありません。
対人賠償・対物賠償から、人身傷害や車両保険・ロードサービスなど、相手方・自分や搭乗者・自分の車と各補償はしっかりとあります。
それでは、何が違うのか・・・・
それが等級制度です。
全ての共済ではないのですが、全労済・COOP共済に関しては、最高等級が20等級ではなく、22等級となっているのです。
しかし、22等級だからと割引率が高いかと言えばそうではなく、最大64%割引という事は、民間の自動車保険の20等級の割引率とさほど変わりません。
等級制度が異なる場合があるので、民間の自動車保険や他の共済から全労済やCOOP共済に乗り換える時は気を付けるようにしましょう。
医療共済は国内生保の商品に近い!?
共済には医療共済と言う商品もありますが、この医療共済と言うのが一番身近な共済保険ではないでしょうか?
新聞のチラシにもたびたび折り込まれている事もありますし、テレビのコマーシャルでも最近流れているのも良く見ます。
この医療共済の中身はどのような保障内容かと言うと、病気やケガでの入院の保障と死亡保障とケガでの通院の保障と言うのが基本的な保障内容となっています。
イメージとしては国内生命保険会社が販売している、パッケージ商品に近いイメージです。
保障内容的には、医療保険と傷害保険がセットになっているようなイメージです。
そして、魅力的なのは1年間の掛金です。
入院や通院に加えて死亡保障まで、保障内容としては最低限の保障と言えますが、掛金は月々2,000円と非常にお手頃な価格となっています。
メインの医療保険と考えると、手術や先進医療の保障に少し不安がありますが、+αや一定期間の保障と考えるのであれば、大手国内生命保険の商品に加入するよりも良い商品とも言えます。
医療共済の保障内容をしっかりと理解さえしていれば、選択肢としてはアリと言えるでしょう。
まとめ
最近では共済の各保障商品は、民間の各保険商品の内容に近づき、比べても遜色のない内容にまでなってきています。
利益を求めない事から、掛金の安さが魅力な共済保険ではありますが、保障内容や支払い条件など、民間の保険商品とは異なる部分が多いと言う注意点さえしっかりと把握しておけば、共済も良い選択しとも言えるようにまでなってきています。
保険はあくまでも、事故や病気をした時のためであり、対応面でネガティブな意見も多い共済ですが、その事も理解したうえで、保険料(掛金)を重視するのか保障と対応面を重視するのかはあなた次第です。
共済はあくまで助け合いのもとに成り立ち、民間の保険会社はあくまでもビジネスであるという事をしっかりと頭の中に入れておきましょう。
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