
健康面に不安のある方ほど、医療保険の大切さと言うものを感じていると思いますが、逆にそういった方ほど医療保険への加入のハードルは高くなります。
保険会社もリスクの高い人は引き受けたくないと言うのが本音だからです。
しかし、健康面で不安を抱えている方でも加入できる可能性が高い保険が【限定告知型医療保険】です。
今回は、明治安田生命の限定告知型の医療保険である「かんたん告知医療保険」について紹介・解説をします!
目次
明治安田生命「かんたん告知医療保険」はどんな保険?
まずは、明治安田生命の「かんたん告知医療保険」とはどの様な保険なのか?という基本的なところを解説していきましょう。
限定告知型医療保険ってなに?
この保険は、冒頭でも書きましたように【限定告知型】の医療保険となります。
【限定告知型】と言うのは、医療保険では欠かすことのできない健康面の告知事項を少なくして、健康面に不安のある方でも加入しやすくしている医療保険となります。
健康面に不安のある方でも加入しやすい反面、保障内容や保険料では一般的な医療保険よりも劣る部分が多くなっています。
保険会社もリスクの高い人を受け入れることになりますので、保障内容も限定的にしている商品や、一般的な医療保険と内容は遜色なくても保険料が倍近くなる商品もあります。
これが、限定告知型の医療保険の特徴となります。
「かんたん告知医療保険」の特徴と注意点
明治安田生命の「かんたん告知医療保険」の特徴と注意点を少し紹介しておきます。
この保険の特徴は下記の2つになります。
- 告知事項が5つだけ
- 初年度の1年間は保障が半額になる
メリットとしての特徴でもあるのが、告知事項になります。
後で詳しく告知事項に関しては記載をしますが、この保険への加入に必要な健康面の告知事項は5つしかありません。
この5つすべてに当てはまらなければ加入できる可能性が非常に高いと言う事になります。
そして、もう一つの特徴はデメリットでもありますが、初めて加入した場合には、加入から1年間は保障が半分になります。
少し解りやすく言うと、入院日額5,000円の保険に加入した場合には、契約後1年間は入院日額2,500円になると言う事です。
1年経過後には基準の保障額になり、また更新後の契約にはこの期間が設定されていませんので、更新後は最初から基準の保障額になります。
契約後すぐに入院などになった場合は、保障額が少なくなっているので、気を付けるようにしましょう。
「かんたん告知医療保険」は定期保険!?
先ほど更新後の契約と記載したように、この保険は10年間の定期保険となり、いわゆる【更新型】と言われる医療保険となっています。
同じような限定告知医療保険でも、終身保障の医療保険も多くありますが、この保険は保障期間が一定期間の医療保険となっています。
メリットとすれば、終身型の限定告知医療保険に比べると保険料は比較的安く抑えられますが、更新を続けていくと保険料は少しずつ高くなっていきます。
しかし限定告知型と言う事もあり、元々の保険料が高いこともあり一般的な定期医療保険と比べると、30歳でも50歳でも大きな保険料の差は少ないと言えるでしょう。
注意しなければいけないのは、この保険が更新のある【定期保険】であると言う事はしっかりと理解しておきましょう。
明治安田生命「かんたん告知医療保険」の内容を紹介・解説!
それでは、明治安田生命の限定告知型医療保険である「かんたん告知医療保険」の中身について紹介と解説をしていきましょう。
契約の関する基本的な契約要件から保障内容や告知事項まで、この保険の基本を見ていきましょう。
契約に関する基本要件
まず、契約に関する基本的な要件である、保険期間や保険料払込期間から契約可能年齢と言う契約に関する基本要件を見ていきましょう。
保険の正式名称:5年ごと利差配当付き限定告知型医療保険 かんたん告知医療保険
保険期間:10年(90歳まで自動更新)
保険料払込期間:10年(保険期間と同じ)
契約可能年齢:20歳~75歳(被保険者年齢)
契約に関する基本要件で解説をしておかなければいけない箇所は特にありませんが、先ほどの特徴のパートでも書きましたように、この保険は10年の更新型となっており、90歳までは自動更新となりますので、90歳までは保障を続けることが出来ると言う事だけ覚えておきましょう。
また、契約可能年齢に関しては、20歳~75歳までとなっていることから、高齢になりすぎると加入することが出来ないと言う点も注意が必要となるでしょう。
保障内容の紹介と解説
明治安田生命「かんたん告知医療保険」の主契約と特約に関して少し紹介と解説をしていきましょう。
主契約
- 災害・疾病入院給付金(1回の入院につき60日・通算で730日)
- 集中治療給付金(通算120日が限度)
- 手術給付金(所定の88種類の手術は基本給付金の10倍・入院を伴う88種類以外の公的医療保険対象の手術の場合は5倍)
- 死亡給付金(所定の集中治療室管理の死亡の場合)
※手術給付金および、がんによる入院給付金は支払限度なし
特約
- 代理請求特約
ここで特に解説をしておかないといけない保障は特にないのですが、あえて解説をするとすれば【集中治療給付金】でしょう。
この保障は、保険会社が定める集中治療室での治療となった場合に支払われる給付金となり、死亡給付金との関係も深いと言えるでしょう。
また手術給付金に関しても、給付金は基本の入院日額の10倍か5倍となり、対象の88種類の手術に関してもしっかりと確認しておくようにしましょう。
この88種類は一般的な手術と言う認識でよく、特殊で難しい手術になればこの88種類から漏れてしまう場合もありますので、もし手術が必要になったと言う場合などは確認するようにしましょう。
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「かんたん告知医療保険」の告知事項を紹介!
それでは、気になる方も多いと思いますので、告知事項に関して紹介・解説をしていきましょう。
この告知事項の答えがすべて【いいえ】であれば、健康面で審査に落ちると言う可能性は低くなります。
- 現在入院中ですか?または、最近3ヵ月以内に医師の診察・検査の結果、入院・手術をすすめられたことはありますか
- 現在、がん(悪性しゅよう・肉腫・悪性リンパ腫・白血病を含む)で医師の診察・検査・治療・投薬をうけていますか
- 過去2年以内に、入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか
- 過去5年以内に、がん(悪性しゅよう・肉腫・悪性リンパ腫・白血病を含む)・脳卒中(脳出血・脳梗塞・くも膜下出血)で入院したこと、または手術をうけたことがありますか
- 現在、妊娠しています
上記の5つが「かんたん告知医療保険」の告知事項になります。
最後の妊娠に関しての告知事項は女性だけの質問になりますので、男性の方であれば実質4つの質問となり、すべて【いいえ】であれば加入できる可能性が高いと言えるでしょう。
経験上の話をすると、この質問事項で1つでも【はい】があると、いくら限定告知型医療保険と言っても加入することは非常に難しくなるでしょう。
明治安田生命「かんたん告知医療保険」の注意点と保険料例
明治安田生命「かんたん告知医療保険」の注意点と保険料例に関して少し紹介と解説をしていきましょう。
主な注意点は2つだけ!?
この保険で注意しておいて欲しい点は下記の2点だけです。
- 定期保険である事
- 最初に契約した時の初年度は保障が半分
この2点だけ注意をしておいてください。
最初の定期保険であると言う部分に関しては、一生涯の保障ではなく一定期間の保障であり【更新】があると言う事です。
定期保険の特徴でもありますが、更新の度に保険料が高くなりますので、その事だけ知っておいていただければ良いだけの事です。
もう一つの【初年度は保障が半分になる】と言う部分に関しては、この保険の特徴と注意点でも少し書いたように、一番気を付けて欲しい部分となります。
この保険を始めて契約した場合に、契約後1年間はすべての保障が基本保障の半分の金額になります。
入院日額を5,000円で設定した場合には、契約後1年間は入院日額2,500円となり、この金額に応じて手術給付金や集中治療給付金も決まりますので、自ずと保障額は半分になりますが、契約から1年後となる2年目以降は基本保険金額の入院日額が5,000円になります。
また、満期を迎えて更新をした場合には、更新後の契約に関してはこの期間が設定されていませんので、更新後の契約に関しては1年目から基本保険金額通りの保障となります。
少し複雑なイメージを持つかもしれませんが、この契約の最初の1年だけ保障が半分になると覚えておいていただければ良いです。
保険料を紹介
それでは保険料例を紹介していきましょう。
契約条件:保険期間10年・入院日額5,000円
年齢 | 男性 | 女性 |
30歳 | 3,890円 | 3,880円 |
35歳 | 3,910円 | 3,890円 |
40歳 | 3,940円 | 3,915円 |
50歳 | 4,660円 | 4,600円 |
主な年齢条件で算出しましたが、定期保険と言う事と限定告知型医療保険と言う事で、比較的保険料は高めになっています。
また、限定告知医療保険と言う事で、年齢が上がっても大きく保険料が上がると言う事はなく、30歳と50歳の保険料の差は約800円となっています。
このことから、健康面に不安のある方は、保障内容を確認して納得が出来るようであれば、限定告知型の終身医療保険よりも、この定期保険を更新し続けるのも良いかもしれないですね。
明治安田生命「かんたん告知医療保険」はおすすめ出来るか?
それでは最後に、この保険を元保険屋さんから見ておすすめ出来るのか?という所を書いていきましょう。
最後のこのパートに関しては、私の個人的な意見となりますので、良い保険・悪い保険と言う訳ではなく、単純におすすめ出来るのか?と言う事を解説します。
この保険は先ほども書いたように、健康面に不安があって通常の医療保険への加入が難しい方にとっては【おすすめ出来る】保険と言えるでしょう。
ただし、定期保険と言う事と初年度の保障が半分になると言う部分が一番気になるところではありますので、更新の度に保険料が高くなる可能性がある事と、契約後すぐの保障が少し少ないと言う事だけしっかりと理解しておけば良いと言えるでしょう。
また、保険料に関しても先ほど書いたように、30歳と50歳で保険料の差が約800円と言う事で通常の定期型の医療保険に比べると上がり幅も少ないので、更新の度に保険料が高くなりすぎて困ると言う事もないでしょう。
ただし、あくまでも限定告知型医療保険ですので、通常の医療保険よりも保険料も高く内容もよくありません。
この保険を検討する前に、通常の医療保険に加入できないかを模索することを個人的にはおすすめします。
どうしても、通常の医療保険に加入できない(すべての保険会社の医療保険の審査に落ちた)と言う場合に、初めてこの商品のような限定告知型医療保険や無選択型医療保険と言った保険商品を選びようにしましょう。
まとめ
今回は、明治安田生命の限定告知型医療保険である「かんたん告知医療保険」について紹介・解説をしました。
この保険は、限定告知型医療保険と言う事で、5つの告知事項全ての答えが【いいえ】であれば健康面の審査に落ちる可能性は少ない保険商品です。
加入に対してのハードルが低くなりますので、その分、保険料が高くなったり保障が少なくなったりします。
最後の章でも少し書きましたが、この限定告知型医療保険や無選択型医療保険と言うのは、通常の医療保険に加入できなかった最終手段として活用してください。
そして、これは経験則で言いますが、医療保険の健康面の審査基準は保険会社によって異なります。
同じ健康面の条件でもA社では引き受け不可(審査落ち)でも、B社は部位不担保(疾患部位の保障をしない)で引き受けたり、C社では条件なしで引き受けたりと、本当に保険会社によって基準が異なるので、一つの会社でダメだったからと言って諦めるのではなく違う保険会社も試してみてください。
私も保険屋さんをしている際に、他社の営業マンの方と小那覇氏をする機会が多く、引き受け基準について少し話をした時に、引き受け基準が大きく異なる疾患もありました。
私の扱っている保険会社では【引き受け不可】だったものが、他社では条件も付かずに通常引き受け扱いとなっていたのです。
多くのサイトでも書いている事ですが、引き受け基準は本当に保険会社によって異なり、またブラックボックスでもあるため、引き受け基準に関してはあまり外に情報が出てきませんが本当の話です。
長くなりましたが、明治安田生命の「かんたん告知医療保険」について少しでも知って頂ければ幸いです。
特徴と注意点をしっかりと把握して、自分に合った保険商品を選ぶようにしましょうね!
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