日本生命には老後のための保険として、「GranAge(グランエイジ)」と言う保険商品を販売しています。
この「GranAge(グランエイジ)」と言う保険は、トンチン保険と言われる保険商品であり、長生きすればするほど得をすると言う仕組みの保険となっています。
そんな、日本生命の「GranAge(グランエイジ)」について今回は少し解説をしていきます!!
また、ラインアップ上にあるもう一つの老後のための保険「ニッセイ 一時払終身保険」も併せて紹介していきますので、老後のための保険について一緒に考えていきましょう。
目次
日本生命「GranAge(グランエイジ)」とはどんな保険?
あれこれ紹介していく前に、まずは日本生命の「GranAge(グランエイジ)」がどういった保険商品なのか解説していきましょう。
この保険商品は先ほども少し書きましたように【トンチン保険】となっています。
『トンチン保険ってなに?』
と言う方もいらっしゃると思いますので、わかりやすく説明をしますね。
トンチン保険とは【生き続ければ生き続けるほど得をする年金型保険】の事です。
この保険は、長寿生存を保障する保険商品であり、生き続けるリスクを保障すると言う保険商品です。
そのため、基本的に保険期間は終身となり、生き続ける限り年金形式で給付金を受け取り続けるようにする保険です。
また損益分岐点と言うものがあり、『何歳以上から得をし続けられるのか?』と言う部分も重要となる保険商品でもあります。
これが、日本生命の「GranAge(グランエイジ)」と言う保険商品の内容になります。
日本生命「GranAge(グランエイジ)」の基本情報
それでは、日本生命の「GranAge(グランエイジ)」の内容について少し紹介していきましょう。
ここからは、保険期間などの基本情報や主契約・特約という所から、この保険の仕組みや特徴について簡単に解説していきます。
契約に関する情報
契約情報
正式名称:「ニッセイ 長寿生存保険(低解約返戻金型)GranAge(グランエイジ)」
保険期間:5年保証期間付終身年金or10年確定年金
保険料払込期間:年金開始年齢まで
契約可能年齢:50歳~87歳まで(保険料払込期間により異なる)
※健康告知なしでの加入可能
ポイント解説
保険期間に関しては10年確定年金を選択できる様にはなっていますが、先ほども書いたように、この保険は長生きのリスクを保障する保険商品ですので、保険期間は5年保証期間付終身年金を選ぶのが基本と言えるでしょう。
この5年保証期間付と言うのは、受け取り開始時から最低5年分の給付金は保証しますと言う事です。
その事から、契約者が受け取り開始から2年で亡くなってしまっても、残りの3年分は残された遺族に給付金が支払われると言う事です。
また、契約可能年齢に関しては50歳からと言う事で、退職前の方からが対象となる保険商品であり、20代や30代と言った若い世代に向けての保険商品ではありません。
保険内容の紹介
保険内容
主契約:年金保険(個人年金:5年保証期間付終身年金or10年確定年金)
特約:なし
仕組み:死亡保障の無い年金保険
ポイント解説
この保険は、一般的な個人年金保険と同様の仕組みとなっています。
年金受け取り開始年齢を定めて、その年齢になるまで保険料を払い込み、年金受け取り開始以降は毎年年金形式で給付金を受け取ると言う仕組みとなっています。
終身年金の場合は死ぬまで年金を受け取り続け、10年確定年金の場合は10年間給付金を受け取る仕組みとなっています。
年金保険ですので、主な特約はありませんが、【個人年金保険料税制適格特約】と言う、生命保険料控除に関する特約はあります。
この保険に関しては、年金保険ですので説明する部分は非常に少なく、説明する部分はこれだけです。
日本生命「GranAge(グランエイジ)」の損益分岐点
この保険は、長生きすればするほどお得になる【トンチン保険】と言う事は説明しましたが、そうなると『何歳ぐらいから得するようになるのかな?』と、気になる方も居るでしょう。
そこで、ここからは日本生命の「GranAge(グランエイジ)」の保険料例と共に損益分岐点について少し見ていきましょう。
日本生命「GranAge(グランエイジ)」の保険料例
先に保険料例を紹介しておきましょう。
契約例
・契約年齢50歳
・保険料払込期間満了および年金開始年齢70歳
・年金額60万円
月払い保険料
5年保証期間付終身年金の場合
男性:50,790円(総支払保険料12,189,600円)
女性:62,526円(総支払保険料15,006,240円)
10年確定年金の場合
男性:23,424円(総支払保険料5,621,760円)
女性:23,652円(総支払保険料5,676,480円)
ポイント解説
驚かれる方も居るかもしれませんが、終身年金の場合の総支払保険料は1000万円を超えていきます。
ただし、年金額が60万円での保険料なので、予算と老後の計画を考えて年金額は決めるようにしましょうね。
また、10年確定年金に関しても、500万円は超えますが受取総額の方が高くなりますので損をすると言う事はありません。
損益分岐時期や返戻率に関しては次の章で書きます。
日本生命「GranAge(グランエイジ)」の返戻率と損益分岐点
それでは、終身年金の損益分岐点と10年確定年金の返戻率について紹介していきましょう。
先ほどの保険料例を見て、なんとなく察しがついていると言う方も居るかもしれませんが、改めて確認するようにしてくださいね!!
5年保証期間付終身年金の損益分岐点
男性の場合:約20年4ヶ月
女性の場合:約30年
10年確定年金の返戻率
男性の場合:約107%
女性の場合:約106%
※これはあくまでも、月払いで保険料を納めた金額での計算です。また、配当金なども一切考慮はしていません。
ポイント解説
50歳で5年保証期間付終身年金に加入して70歳から年金を受け取ったとすれば、男性の場合で約90歳、女性の場合で約100歳が損益分岐点となります。
保険料の払い込み方法を、年払いや全期前納払など、まとめて支払い方法をとればもう少し損益分岐点は低くなりますが、それでも90歳のバーより下回ることはないでしょう。
90歳以上になれば得をしますが、90歳未満で亡くなってしまうと損をすると言う事になります。
10年確定年金の場合は、男女ともに100%を超える返戻率があり、確実に得をしますが10年間しか年金を受け取れないので、70歳から年金受け取りを開始すると80歳までとなることをしっかりと理解して選ぶようにしましょう。
長生きをした時の生活費のリスクを考えると言う方は【5年保証期間付終身年金】を選び、絶対に損をしたくないと言う方は【10年確定年金】を選べば良いでしょう。
メリットとデメリットをしっかりと把握しておきましょう。
もう一つの老後のための保険「ニッセイ 一時払終身保険」を紹介!
日本生命から販売されている老後のための保険商品は、先ほど紹介した「GranAge(グランエイジ)」だけではなく、「ニッセイ 一時払終身保険」と言う保険商品もラインアップされています。
この一時払終身保険とは『どういった保険商品なのか?』を少し解説していきましょう。
日本生命の「ニッセイ 一時払終身保険」はどんな保険?
まず、この「ニッセイ 一時払終身保険」が、どういった保険商品なのかを簡単に説明しておきましょう。
この保険商品は、名前の通り【保険料を一括で支払う終身保険】です。
保険の内容は通常の終身保険と同じで、被保険者(保険の対象となる人)の死亡を一生涯に亘って保障すると言うものとなっています。
この保険は基本的にまとまったお金がある方のための保険商品となっていて、多くの資産を持っている方や退職金などのまとまったお金を手にした方などのための保険商品と言えるでしょう。
次の章ではこの保険の活用方法や注意点について少し解説をしていきます。
日本生命の「ニッセイ 一時払終身保険」の活用の方法と注意点
この保険は、主に相続対策として活用されることの多い保険商品となっています。
その理由としては、死亡保険では当たり前でもありますが、保険金受取人が指定できるからとなっています。
要は【誰にどれだけのお金を残してあげるのかを決めておく事が出来る】と言う事です。
また、退職金などを受け取った際に、取り急ぎ退職金を使う必要のない場合には、退職金の一部または全部を、この保険商品に活用して死亡保障を手厚くすると言う事も出来ます。
注意点としては、【契約者・被保険者・保険金受取人】の指定をしっかりとしておくことです。
生命保険では、この3者(契約者・被保険者・保険金受取人)の関係によって、受け取るお金に関して係る税金が変わります。
参考までに少しまとめておきます。
保険契約者 | 被保険者 | 受取人 | 税金の種類 |
A | A | B | 相続税 |
A | B | A | 所得税 |
A | B | C | 贈与税 |
簡単に説明すると、【保険料を誰が負担して、誰の体に保険をかけて、誰が受け取るのか?】と言う事です。
Aを父親、Bを母親、Cを子供とすれば解りやすいと思います。
この関係性をしっかりと把握して、この保険を活用しないと思わぬ税金を支払う事になりかねません。
因みに課税額(税金の対象となる金額)としては、相続税<所得税<贈与税の順となりますので、同じ金額の保険金を受け取っても、契約形態によって税金の額が異なると言う事になります。
せっかく、残された人にお金を残しても多く税金を払わなければいけなくなると損した気分になりますよね??
そうならないように、しっかりとこの関係性は把握しておきましょう。
日本生命の「ニッセイ 一時払終身保険」の契約に関する情報
この章の最後に、この保険商品の契約に関する基本情報を少し紹介しておきます。
保険期間:終身
保険証払込期間:一時払(一括払い)
契約可能年齢:3歳~90歳(診査方法により異なる場合あり)
主契約:死亡保障
特約:リビング・ニーズ特約
特徴:払込保険料よりも大きな死亡保険金を用意できる
ポイント解説
内容は非常にシンプルで、一括払いの終身の死亡保険となっています。
契約可能年齢は3歳から90歳と非常に幅が広いので、あらゆる活用の仕方が出来ると言えるでしょう。
また、死亡保険金は払い込んだ保険料より多くなりますので、死亡保障としては少しお得感があるかもしれないですね。
まとめ
最後にまとめとして、この「GranAge(グランエイジ)」をはじめとした、日本生命の老後のための保険は、おすすめ出来るのかを個人的な意見はありますが、書きますので参考程度にしていただければと思います。
まず、「GranAge(グランエイジ)」に関してですが、販売してもう数年になるので認知度も少しずつ高くなってきていると思いますが、『まだまだこんな商品知らないよ!』と言う方も多いでしょう。
私も、数年前にこの商品を知ったときは正直面白い商品だと思いましたが、結局ネックとなるのは【損益分岐点】になります。
この記事でも書きましたように、50歳でこの保険に加入して保険料を毎月70歳まで支払った場合の損益分岐点は、男性で約90歳になり女性では約100歳になります。
保険料の支払い方法を【年払い】や【全期前納】などにすれば、もう少し損益分岐点も低くなりますが、それでも80歳後半になるでしょう。
まとまったお金を持っていると言う方であれば、長生きをしてお金が無くなると言う不安は解消できるでしょう。
しかし、そうではない方々にとっては、あまり良い条件の保険とは言い難いでしょう。
トータルして、損得だけでこの保険を見ると、『あまりおすすめは出来ないのかな?』と言うのが正直な意見となります。
一時払終身に関しても、同じく老後の資金確保と言うよりは相続関連で使う商品となりますので、老後資金のためにと言うのであれば「GranAge(グランエイジ)」を使うようにしましょう。
最近では、「GranAge(グランエイジ)」の様に、長生きリスクをカバー出来る保険商品(トンチン保険と言われる保険商品)が多く販売されています。
人生100年時代と言われるように、日本は長寿国とも言えますので、長生きをしてお金が無くなると言うリスクも考えなければいけません。
今回紹介した「GranAge(グランエイジ)」は50歳から加入可能な商品であり、退職前に老後の事を考えるための保険となりますが、若い世代であれば保険商品を含めて選択肢は数多くあります。
今の病気や死亡のリスクもしっかりと考えないといけませんが、将来の事も少し考えるようにしましょうね。