オリックス生命には、US RISE(ユーエス・ライズ)・Bright(ブライト)・Candle(キャンドル)と、3つの外貨建て保険がラインアップされています。
日本よりも金利情勢の良いアメリカドルで運用される外貨建て保険ということから、円建て保険よりも保険料が割安であったり貯蓄性が高かったりと、魅力的な部分も多いことから興味のある方も多いのではないでしょうか。
この記事は、オリックス生命が販売する3つの外貨建て保険の概要や特徴の違い、メリットやデメリットからおすすめの保険なのかというところまで細かく解説します。
それぞれ保障内容が異なるため、活用する際のポイントも異なってきますので、それぞれの違いをしっかりと確認してみて下さい。
目次
オリックス生命の外貨建て保険の特徴の違い
オリックス生命から販売されている3つの外貨建て保険には、どのような特徴の違いがあるのか解説します。
同じ米ドル建終身保険という表記なので、正直、どれも同じ内容だと思う方も多いかもしれません。
しかし、それぞれで保障内容や特徴が大きく異なりますので、ここで違いをしっかりと確認して下さい。
一生涯の死亡保障ならUS RISE(ユーエス・ライズ)
米ドル建終身保険 US RISE(ユーエス・ライズ)は、低解約返戻金型の終身保険です。
円建て保険の終身保険RISE(ライズ)と保険の中身は同じですが、運用する通貨が日本円ではなく米ドルを使用するのが大きな違いとなります。
また、金利情勢の良い米ドルを使用することで、円建て保険の終身保険RISE(ライズ)よりも保険料を割安に設定されています。
保障内容は死亡・高度障害となりますので、一生涯の死亡保障が欲しい方におすすめの外貨建て保険となります。
ただし、死亡保険金は米ドルで支払われるため、日本円で受け取る際には為替相場の影響を受けることには注意しておきましょう。
三大疾病や介護状態に備えるなら Bright(ブライト)
米ドル建終身保険Bright(ブライト)は、特定疾病傷害介護終身保険特約のついた低解約返戻金型の終身保険です。
簡単に説明すると、US RISE(ユーエス・ライズ)に、死亡・高度障害・三大疾病・障害・介護の保障を上乗せする仕組みとなります。
死亡や高度障害だけではなく、がん・急性心筋梗塞・脳卒中や障害・介護にも備えたい方におすすめの保険商品となります。
三大疾病・障害・介護での保険金支払いにはそれぞれに条件が設定されていて、比較的ハードルは高めの設定ともいえますので、保険金支払い条件はしっかりと確認しておきましょう。
基本的には、死亡・高度障害という主契約の保障をUS RISE(ユーエス・ライズ)の半分にして保障内容を決めると良いでしょう。
また、低解約返戻金型の終身保険となりますので、解約返戻金を目的とした資産運用として活用するのも良いでしょう。
不慮の事故・感染症に備えるなら Candle(キャンドル)
米ドル建終身保険Candle(キャンドル)は、不慮の事故・感染症による死亡・高度障害に備える低解約返戻金型の終身保険です。
Candle(キャンドル)は、保障内容が少し変わっていて、保険料払込期間中は不慮の事故・感染症による死亡保険金・高度障害保険金は設定した保険金額となりますが、病気やケガでの死亡保険金・高度障害保険金は払込保険料相当額となります。
しかし、保険料払込期間終了後は、不慮の事故・感染症・病気やケガでの死亡保険金・高度障害保険金は同額の保障となります。
また、低解約返戻金型の終身保険なので、保険料払込期間終了後は解約返戻金も支払保険料を上回るようになっています。
少し簡単に説明すると、保険料払込期間中の死亡・高度障害は不慮の事故・感染症のみであり、保険料払込期間終了後は不慮の事故・感染症・病気やケガの保障が同じになり保障が大きくなる保険なのです。
保険料払込期間中の保障を限定することで保険料も割安となっているため、老後の死亡保障として持っておくのも良いでしょう。
また、申込の際に行う健康面の審査は、2つの告知事項に該当しなければ加入できるので健康面に不安がある方でも加入しやすいと言えるでしょう。
外貨建て保険のメリット・デメリット
各保険会社が力を入れて販売している外貨建て保険ですが、どのようなメリット・デメリットがあるのか、しっかりと確認したいという方も多いでしょう。
ここからは、保険会社目線ではない外貨建て保険のメリット・デメリットを解説します。
外貨建て保険のメリット
外貨建て保険の主なメリットは以下のようなものがあります。
- 資産の分散
- 保険料が割安
- 積立利率が高い
外貨建て保険は、主に米ドルを使用して運用するため資産の分散が可能であり、また日本円よりも金利が高いため保険料も円建てに比べて割安な設定がされています。
為替相場の影響はありますが、円建て保険よりも大きな保障を円建てよりも安い保険料で準備することができるのが大きなメリットとなります。
また、金利が高い米ドルで運用することから、積立利率が円建て保険よりも高くなるため、解約返戻金を目当てにする資産運用にも向いているといえるでしょう。
外貨建て保険のデメリットと注意点
外貨建て保険の主なデメリットは以下のようなものがあります。
- 為替相場の影響を受ける
- 諸費用が掛かる
外貨建て保険は主に米ドルで運用する保険商品となるため、為替相場の影響を大きく受ける保険商品となります。
円高になれば月々の保険料支払いも受け取る保険金も安くなり、円安になれば月々の保険料支払いも受け取る保険金も高くなります。
外貨建て保険といっても、多くの保険商品は保険料の支払いや保険金・解約返戻金の受け取りを日本円で行うことができます。
商品によっては、保険金・解約返戻金を一定期間は米ドルで置いておくことができますが、保険料の支払いは毎月変動する仕組みとなります。
また、外貨建て保険は円建て保険には無い諸費用があり、日本円に両替する際の為替手数料や契約の維持管理手数料が発生する商品もあります。
為替相場の影響を大きく受けることや諸費用が掛かることなどをしっかりと理解した上で外貨建て保険を選択するようにしましょう。
金融機関の外貨口座を持っていれば、米ドルで受け取って為替相場を見ながら、自分のタイミングで日本円に両替することも可能です。
外貨建てと円建てならどちらがおすすめ?
外貨建て保険は、円建ての保険に比べて割安だし積立利率も高いし、良いことずくめじゃないかと思われる方も多いでしょう。
しかし、本当に外貨建て保険はおすすめなのか一抹の不安を抱く方もいるでしょう。
そこで、外貨建て保険と円建て保険のどちらが本当におすすめなのか書いていきます。
保障として持つなら円建てがおすすめ
外貨建て保険は基本的に死亡保障となり、もしも病気やケガで亡くなってしまった時に、死亡保険金を遺族に残すための保険となります。
主に米ドルを使用して生活をしている方であれば、米ドルで死亡保険金を受け取っても大きな問題はありません。
しかし、日本で生活をしている方であれば、主に使用する通過は日本円となり、もしもの時に必要になるのは日本円です。
外貨建て保険では、死亡保険金を米ドルで受け取ることになり、日本円にするためには両替をする必要が出てきます。
円建て保険に比べると煩わしい手続きがひとつ増えることや、為替相場の影響で考えていたよりも少ない死亡保険金になる可能性があることも考えられます。
そのことから、もしもの時の死亡保障として持つのであれば、外貨建て保険よりも受け取れる金額が確定している円建て保険の方が安心だといえます。
資産運用として考えるなら外貨建てでも
外貨建て保険は、主に米ドルを使用して運用される保険となります。
日本とアメリカの金利を比べると、アメリカの金利が高く水準しているため、米ドルを使った保険では保険料が安く設定され、また積立利率も円建て保険と比べて高く設定されています。
そのため、解約返戻金を目的とした資産運用として活用する場合には、円建て保険よりも有利になります。
為替相場の影響はありますが、保険を活用して資産運用を考えている方は、円建て保険よりも外貨建て保険を選ぶことをおすすめします。
ただし、為替相場やアメリカの金利情勢が変化すると、保険料や解約返戻金の金額が大きく変動することには注意しましょう。
外貨建て保険に関するよくある疑問
最後に、外貨建て保険に関してよくある疑問について解説していきます。
外貨建て保険のリスクは?
外貨建て保険の大きなリスクは為替相場の影響でしょう。
円建て保険とは異なり、保険料の支払いも保険金の受け取りもすべて米ドルで行うことになり、受け取った米ドルを日本円に両替をする必要があります。
その際に、円安になっているか円高になっているかで、支払う保険料も受け取る保険金の金額も大きく変わります。
現在のように円安になっていれば、支払う保険料は高くなりますが受け取る保険金も高くなりますが、逆に円高に振れば支払う保険料は安くなりますが受け取る保険金も少なくなります。
確実に〇〇万円受け取りたいという場合には外貨建て保険は不向きとなるでしょう。
外貨建て保険の諸費用ってなに?
外貨建て保険には、両替手数料や契約維持管理費用など、保険商品によって円建て保険には無い諸費用が掛かるケースがあります。
また、短期化違約をするような場合には、別途諸費用が掛かるケースがるなど、円建てにはない費用が必要になるケースがあります。
資産運用には適しているの?
資産運用としては、株式投資などの方がリターンは大きくなるケースが多いため、純粋な資産運用としてはあまりおすすめしません。
生命保険料控除などを活用しながら資産運用もしたいというケースであれば、円建て保険よりは積立利率も良いので外貨建て保険で運用するのは良いでしょう。
学資保険の代わりになる?
子供の教育費を準備するために外貨建て保険を活用するという論調がありますが、あまりおすすめできる方法ではありません。
子供を、アメリカなど米ドルを使用通貨にする地域に留学させる予定があれば話は別ですが、日本の高校・大学へ進学させる予定であれば、為替相場の影響を大きく受ける外貨建て保険では、決まったタイミングで決まったお金を用意できない外貨建て保険はおすすめしません。
逆に、老後資金など決まったタイミングに使用しない資産運用であれば、外貨建て保険で資産運用をするのは良いと思います。
オリックス生命の外貨建て保険を比較してみて
オリックス生命が販売する3つの外貨建て保険を比較してみました。
同じ米ドル建終身保険ですが、保険の中身はそれぞれ異なる内容となっているのです。
それぞれに特徴・仕組みが異なるため、活用方法や選び方も変わります。
現在は、アメリカの金融情勢が日本と比べると良いので、積立利率も高く保険料も割安になっているため、外貨建て保険を積極的に販売する保険会社も多いです。
しかし、為替相場の影響やアメリカの金融事情などに左右される保険であり、確実な金額を残したいという場合には不向きな保険商品ともいえます。
また、解約返戻金を活用した資産運用として考えても、株式投資などには太刀打ちできません。
メリット・デメリットをしっかりと考えて、活用方法を間違えないようにしっかりと仕組みを理解して活用するようにしましょう。