毎年10月になると保険会社から控除証明書が送られてくるでしょう。
会社員の方はこの控除証明書を会社の総務などに提出をして、年末調整を行うことで所得税の還付金を受け取ることで少し得した気分になりませんか?
また会社員以外の自営業や自由業の方などは、確定申告をすることで所得税の還付を受けるために、この保険料控除を活用するよ!という方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は損害保険料控除について少し解説をしていきます。
「もう知っているよ!」という方も、確認のために少し読んでみてくださいね!
目次
損害保険料控除は地震保険だけ!?
それでは、損害保険料控除について少し見ていきましょう。
現状で損害保険料控除の対象となるのは、「地震保険料」のみとなっています。
この地震保険料控除とは、一般的な住宅の火災保険に地震保険がセットされている場合に、その年に支払った地震保険料をその年の所得から引いてくれるものです。
そのため、火災保険というよりも地震保険に加入して入れば、毎年10月に損害保険会社から「地震保険料控除証明書」がハガキで自宅に届きます。そして、その「控除証明書」を使用して、所得控除を行うのです。
損害保険料控除とタイトルにも入れましたが、現状では「地震保険料控除」しかないため、そもそも「損害保険料控除」という言葉自体が本当は無いのですが、経過措置として、まだ「損害保険料控除」を受けているケースがあります。
このことに関しては、後ほど少し解説します。
地震保険料控除の限度額は決まっている?
地震保険料控除は、その年に支払った地震保険料の金額が所得から引かれるということが分かったと思いますが、その額が大きければ大きいほど、所得税や住民税を決める「課税所得」が低くなり、収める税金も訳すなることで年末調整などでも還付金も多くなるので、できるだけ大きな控除額にしたいと思う方もいるでしょう。
しかし、地震保険料控除には限度額があります。
所得税の場合は50,000円が上限となり、住民税の場合には25,000円が上限となります。
この上限額に達しない場合には、所得税の場合は支払った保険料全額が控除対象の額となり、住民税の場合は支払った保険料の半分が控除対象の額となります。
少し具体的に書くと、その年に地震保険料として45000円支払った場合は、所得税は45,000円が控除対象額になり、住民税の場合は22,500円が控除対象額となります。
その年に地震保険料として80,000円支払っていた場合には、所得税は50,000円・住民税は25,000円が控除対象額となるということです。
細かく書くと、取っ付きにくくなりますが、会社員の方は控除証明書を会社にもっていけば会社の経理の方がしっかりと計算してくれます。
また、自営業の方などは確定申告時に記入をしなければいけないのですが、自身で書類を作成される方は、保険会社からのハガキや確定申告の仕方などに記載がありますので、記載通りにやっていれば問題ないでしょう。
こういう控除があるということだけ知っていれば問題ないといえるでしょう。
控除証明書がなくなってしまったら?
保険屋さんをやっていた時に、意外と多い問い合わせに「控除証明書を失くしてしまったのだけれど再発行できる?」というものがあります。
確かに、保険会社から送られてくる控除証明書はハガキで来ることが多いので、間違って捨ててしまったという方や、年末調整や確定申告までに少し時間が空くので、保管していたつもりが無くなっていたということがよくあります。
これに関してですが、地震保険料控除証明書をはじめとする保険料控除証明書(地震・生命保険)の再発行は意外とすぐに出来ます。
私は少し余裕をもってお客様には「1週間から10日ほどで届きますよ!」と伝えていましたが、代理店から保険会社に依頼をすると大体2・3日で発送をしていましたので、早ければ2・3日程度で届く可能性はあります。
ただし、保険会社や地域によっても異なりますし、保険代理店の忙しさによっても少し異なる場合がありますので、やはり1週間ほどは見ておくようにしましょう。
地震保険以外の損害保険料控除ってあるの?
冒頭で少し書いたのですが、現在は損害保険に関わる控除は「地震保険料控除」のみと書きましたが、実はもう一つ損害保険に関わる控除があるのです。
それが、「損害保険料控除」といわれるものであり、火災保険料が控除されるのです。
しかし、平成19年1月に税法が変わり、平成19年1月1日以降の火災保険契約に関しての「損害保険料控除」は廃止されたことにより、平成19年1月1日以降は、地震保険料のみが控除される事となったのです。
しかし、それより以前の保険契約(平成18年12月31日以前の保険始期)の場合には、経過措置として「損害保険料控除」を受けられるのです。
あまり多くはないですが、平成18年12月31日以前に10年以上の長期の火災保険の契約をしているという方は、地震保険に加入していなくても保険契約が有効である限り、保険会社から「損害保険料控除証明書」が毎年送られてきているでしょう。
長期積み立て火災保険などが対象となっていましたが、長期積み立て火災保険の多くは10年間の保険であったため、現在では「損害保険料控除」を活用している人は非常に少なくなっているでしょう。
まとめ
損害保険料控除に関して少し書きましたが、どうでしたでしょうか?
基本的な内容を書いていますので、「そんなこともう知っているよ!」という方も多かったかと思います。
しかし、会社から独立をした、脱サラをして自営業になったという方は意外と知らないことも多かったかもしれません。
保険に関する控除というのは、損害保険よりも生命保険の方が少しややこしいので、損害保険に関しては、あまり深く考えなくてもいいでしょう。
生命保険に関しては、少し前に税法が少し変わっていますので、説明も多くなりますので生命保険の控除に関しても記事を上げますので、併せて読んでいただければと思います。
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