
住友生命には大きく分けて3つの終身保険がラインアップされています。
死亡保障がメインとはなりますが、活用方法として【死亡保障】【介護保障】【老後資金】の3つの活用が出来る商品ラインアップとなっています。
また、一部の商品では【相続対策】としての活用方法もあります。
今回は、そんな住友生命の終身保険について紹介していきます。
目次
住友生命の終身保険のラインアップ紹介!
住友生命の終身保険のラインアップを紹介しておきましょう。
・終身保険:通常の終身保険
・終身保険(一時払い):通常の終身保険の保険料を一時払いする商品
・バラ色人生:低解約返戻金型の終身保険
・バリューケア:低解約返戻金型の介護保険
上記の4つが公式ホームページでラインアップされている商品となります。
「終身保険」と「終身保険(一時払い)」に関しては、同じ商品ですが保険料の支払い方法・付加できる特約が異なることから別々で表記をしています。
また、「バラ色人生」と「バリューケア」に関しても、商品としては全くの別商品ですが内容は凄く似ている商品となっています。
それぞれについて少しずつ見ていきましょう。
住友生命の終身保険「終身保険」は一般的な終身保険?
住友生命の一般的な終身保険には「終身保険」「終身保険(一時払い)」の2つの商品があります。
まずは、一般的な終身保険である「終身保険」から紹介をしていきましょう。
契約の概要を紹介
保険期間:終身
保険料払込期間:50歳・55歳・60歳・65歳・70歳・75歳・終身
契約可能年齢:15歳~80歳(男性:15歳~75歳・女性:15歳~80歳)
保険期間に関しては、もちろん終身であり、保険料の支払い期間に関しては終身払いも勿論ありますが、有期間の場合には歳満了となり上記の年齢に達するまでの支払いのどちらかの選択となります。
契約可能年齢に関しては、比較的高齢になるまで加入することが出来るので、使い勝手は良いかもしれないですね。
保障内容はどうなっている?
主契約
- 死亡・高度障害状態になった時に保険金を支払う
特約
- 総合医療特約
- 入院保障充実特約
- 成人病入院特約
- 女性疾病入院特約
- がん入院特約
- がん診断特約
- がん薬物治療特約
- 先進医療特約
- 傷害損傷特約
- 災害割増特約
- 傷害特約
- リビング・ニーズ特約
- がん長期サポート特約
- 指定代理人請求特約
保障内容に関しては、基本は主契約の【死亡・高度障害】だけにするのが一般的ではありますが、多くの特約をラインアップすることで【死亡・高度障害】だけではなく、病気やケガに備えられるようにも出来る内容となっています。
ただし、特約を付加することで保険料はもちろん高くなりますし、解約時の返戻率も落ちることになります。
この特約はあくまでもラインアップされているだけと考えて、病気やケガに関しては別途、医療保険やがん保険に加入するようにしましょう。
この保険はあくまでも、死亡保障として考えましょう。
保険料例を見てみよう!
契約条件:主契約のみ
保険料例
契約年齢 | 保険料払込期間 | 保険金額 | 保険料(男性) | 保険料(女性) |
20歳 | 60歳 | 1,000万円 | 20,650円 | 20,060円 |
30歳 | 60歳 | 1,000万円 | 27,670円 | 26,920円 |
40歳 | 65歳 | 1,000万円 | 34,320円 | 33,220円 |
50歳 | 65歳 | 500万円 | 28,610円 | 27,660円 |
60歳 | 75歳 | 500万円 | 30,945円 | 29,195円 |
保険料例は公式ホームページに記載されている保険料になり、「高いな・・・」と言う印象となると思いますが、保障額を1,000万円設定にしているので、これぐらいの値段にはなります。
個人的には終身の死亡保険の保障額は200万円~500万円まであれば充分と考えているので、以下に保険会社がこの保険を売りたくないのかと言うのが見え隠れしているようにしか見えません・・・・
相続対策に主に使われる「終身保険(一時払い)」とは?
次にもう一つの終身保険である「終身保険(一時払い)」について少し紹介しておきます。
基本的には死亡保障となりますが、保障と言うよりは相続対策に使われる商品となりますので、その辺りも含めて解説します。
契約の概要を紹介!
保険期間:終身
保険料払込期間:一時払い
契約可能年齢:15歳~80歳
契約概要とすれば、保険料の支払い方法以外は通常の終身保険と同じになっています。契約可能年齢が15歳からと言う事で、様々な使い方が出来ると言えるでしょう。
保障内容はどうなっている?
主契約
- 死亡・高度障害状態の時に保険金が支払われる
特約
- リビング・ニーズ特約
- がん長期サポート特約
- 指定代理人請求特約
保障内容としては、死亡・高度障害状態の時に保険金が支払われるだけと言う非常にシンプルな内容となっています。
特約に関しては、保障と言うよりも保険金の前請求が出来る特約のみのラインアップとなっていますので、その辺りが通常の終身保険と異なる部分と言えるでしょう。
主な活用方法とは?
この保険の活用方法としては、相続税対策として保険金の受取人を指定することで遺言等が無くても相続分配をしやすくすると言う使い方が出来ます。
金融資産以外に大きな資産(土地・建物など)がある場合などは、こう言った保険を活用することで、相続税の対策も出来ると言えるでしょう。
その他にも活用方法はいくつもありますので、また別の機会にでも細かく解説はしましょう。
保険料例を見てみよう!
この保険に関しては、公式ホームページなどに保険料が出ていなく、個別での対応となるみたいですので、ここでは書くことが出来ませんでした。
住友生命の低解約返戻金型終身保険「バラ色人生」
住友生命には、通常の終身保険だけではなく【低解約返戻金型】の終身保険もラインアップされています。
それが、この「バラ色人生」となります。
大きな特徴がある商品ではないのですが、この商品の紹介をしていきましょう。
契約の概要を紹介!
保険期間:終身
保険料払込期間:30歳~80歳までの各歳(契約年齢によって上限年齢が異なる)
契約可能年齢:15歳~75歳まで
保険期間は言うまでもないですが、一生涯となっています。
また、保険料の払込期間に関しては基本的には有期間となっており、最低年数は10年~15年と思われますので、75歳で加入した場合には85歳か90歳までは保険料を支払わないといけないと思います。この保険の性質上、終身払いと言う概念は基本的にはありませんが、年齢によっては終身払いにする方が月々の保険料を安く出来るかもしれません。
保障内容はどうなっている?
それでは、保障内容を見ていきましょう。
主契約
- 死亡・高度障害状態の時に保険金を受け取ることが出来る。
特約
- リビング・ニーズ特約
- がん長期サポート特約
- 指定代理請求特約
保障内容に関しては、非常にシンプルな内容となっており【死亡・高度障害状態】のみに備えられる内容となっています。
そのため、この保険では一生涯の【死亡保障】と、解約返戻金を活用した【資産形成】の2つの考え方しか出来ない商品となっています。
低解約返戻金型の終身保険は、基本的に上記のような考え方で作られている商品であるため、通常の「終身保険」の様な特約は、本当は必要のないものだと思っています。
注意点は解約のタイミング!?
この保険の特長は、保険料の支払い期間が終了すればそれまで支払った保険料よりも解約返戻金が上回り、また契約が続く限り解約返戻金が増え続けると言う所です。
しかし、保険料払込期間中の解約返戻金は支払ってきた保険料の約70%となっていることから、保険料払込期間中に解約をすると【損をする】と言う事になります。
もし解約をするのであれば、保険料払込期間終了後に解約をするようにしましょう。
注意点としては、この1点だけとなります。
保険料例を見てみよう!
それでは、20歳~50歳までの保険料例を見ていきましょう!
男性
契約年齢 | 保険料払込期間 | 保険金額 | 保険料 | 返戻率 |
20歳 | 60歳 | 1,000万円 | 16,970円 | 約109.2% |
30歳 | 60歳 | 1,000万円 | 23,650円 | 約104.4% |
40歳 | 65歳 | 1,000万円 | 30,190円 | 約100.2% |
50歳 | 65歳 | 500万円 | 26,750円 | 約94.2% |
女性
契約年齢 | 保険料払込期間 | 保険金額 | 保険料 | 返戻率 |
20歳 | 60歳 | 1,000万円 | 16,380円 | 約110.3% |
30歳 | 60歳 | 1,000万円 | 22,880円 | 約105.3% |
40歳 | 65歳 | 1,000万円 | 29,050円 | 約101.7% |
50歳 | 65歳 | 500万円 | 25,710円 | 約95.8% |
この保険料も公式ホームページから参照していますが、終身の死亡保険で保険金額を1,000万円の保障にすることはあまりありません。
また、この低解約終身保険を【資産形成】目的で契約する場合には、保険金額ではなく保険料をメインに考えますので、この保険料例は参考程度に見ておいてください。
住友生命の低解約返戻金型介護終身保険「バリューケア」
住友生命の終身保険の一つである、低解約返戻金型の介護保険について見ていきましょう。
この介護保険を簡単に説明すると、死亡・高度障害状態・介護状態のそれ下位に該当した場合に保険金が下りる仕組みとなっています。
その事から、もう少し分かりやすく言うと先ほどの「低解約返戻金型終身保険」の支払い要件に【介護状態】が加わった商品と言う事です。
それでは、内容を少し見ていきましょう。
契約の概要を紹介!
保険期間:終身
保険料払込期間:30歳~80歳までの各歳
契約可能年齢:15歳~75歳
契約期間に関しては、改めて言う事もありませんが【一生涯】となっています。
また、保険料払込期間に関しては「契約のしおり」などを確認しても記載がなかったのですが、先ほどの「低解約返戻金型終身保険」とほぼ同じ商品内容ですので、ここも同じと仮定しています。
契約可能年齢に関しても、「低解約返戻金型終身保険」と同じ年齢設定になっています。
この概要に関しては、「低解約返戻金型終身保険」と同じと思っていていいでしょう。
保障内容はどうなっている?
保障内容に関しても、「低解約返戻金型終身保険」と似ているのですが、少し紹介しておきましょう。
主契約
- 死亡・高度障害・介護状態
特約
- リビング・ニーズ特約
- がん長期サポート特約
- 指定代理人請求特約
基本的な保障内容は、先ほどからお伝えしている「低解約返戻金型終身保険」の支払い要件に【介護状態】が加わった内容となっています。
そのため、基本的には介護状態になった場合にも一時金としての保険金の支払いとなることを覚えておきましょう。
他社の保険商品では、介護状態が続く限り受け取ることが出来る商品などもありますが、この保険はシンプルに保険金としての支払いだけとなるので、わかりやすい反面、少し心もとないなと感じる方も居るかもしれない内容となっています。
年金形式でもらうことが出来る!?
先ほどの「低解約返戻金型終身保険」でも適応できる特約ですが、この介護保険の方が使いやすい特約に【年金支払特約】【年金支払以降特約】と言うものがあります。
これは何かと言うと、介護状態になった場合でなくても、将来の保障分を年金形式で先に受け取ることが出来ると言うものです。
それまでに支払った保険料に対する保障分を取り崩しながら年金形式で受け取ると言う事になりますので、わかりやすく言うと貯金を切り崩す感覚です。
また、この年金形式で保障部分を受け取っていくと、将来の死亡保障・介護保障は無くなってしまいます。
将来の保障を取るか、年金形式でもらうのか選択できると言う事です。
保険金支払い要件の介護状態に関して注意が必要!?
この保険での注意事項としては下記の2つが挙げられます。
・保険料払込期間中の解約は損をする
・保険金支払い要件の介護状態は公的な認定と異なる
この2つが大きな注意点となります。
1つ目の「保険料払込期間中に解約をすると損をする」と言うのは、この保険が【低解約返戻金型】という所から、先ほどの「低解約返戻金型終身保険」での注意点と同じになります。
2つ目の支払い要件に関してですが、この保険での【介護状態】と言うのは、公的な要介護・要支援などの認定基準とは異なり、保険会社が定める基準となっています。
また、保険会社が定めた基準を満たしたうえで、医師が180日間その状態が続いた・続くと診断されて初めて保険金が支払われます。
その事から、現在多くの保険会社が販売している「介護保険」とは少しギャップがある商品ですので、その辺りをしっかりと確認しておく必要があるでしょう。
保険料例を見てみよう!
それでは、20歳~50歳までの保険料例を見ていきましょう!
男性
契約年齢 | 保険料払込期間 | 保険金額 | 保険料 | 返戻率 |
20歳 | 60歳 | 500万円 | 8,645円 | 約108.7% |
30歳 | 60歳 | 500万円 | 12,065円 | 約103.8% |
40歳 | 65歳 | 500万円 | 15,485円 | 約99.0% |
50歳 | 65歳 | 500万円 | 27,440円 | 約93.1% |
女性
契約年齢 | 保険料払込期間 | 保険金額 | 保険料 | 返戻率 |
20歳 | 60歳 | 500万円 | 16,380円 | 約110.4% |
30歳 | 60歳 | 500万円 | 22,880円 | 約105.2% |
40歳 | 65歳 | 500万円 | 29,050円 | 約101.2% |
50歳 | 65歳 | 500万円 | 25,710円 | 約95.2% |
保険料としては、死亡保険に介護状態も付いていると思えば、これぐらいかな?とは思いますが、介護保険として見るのであれば、少し高い気がしますよね。
返戻率などを見ても、「低解約返戻金型終身保険」よりはどうしても下がってしまうので、介護状態になった時にまとまったお金が欲しいと言う方には良いかもしれませんが、最近は各保険会社で良い商品を出していますので、自分の考えに合った商品を探した方が良いかもしれないですね。
まとめてみましょう!
住友生命がラインアップしている終身保険について書いてきました。
終身保険ですので、基本的には【死亡保険】と言う事もあり、内容はどれもシンプルで解りやすかったのではないでしょうか?
近年の死亡保険に関しては、「低解約返戻金型終身保険」が主流となっていることから、通常の「終身保険」を選択する人は少なくなっていると言えるでしょう。
また、マイナス金利の導入などで保険料の値上げもあり、「低解約返戻金型終身保険」の魅力の一つであった返戻率も少し下がってきたことで、貯蓄代わりに保険を使うと言うのも少し難しくなってきています。
今回の終身保険の解説を書いていても思いましたが、住友生命の終身保険の中では低解約返戻金型終身保険である「バラ色人生」が、おすすめ出来るかな?と思うぐらいです。
介護保険として販売している「バリューケア」に関しても、他社が介護保険や認知症保険を販売するなかで、「介護状態が180日以上でなければ支払いをしない」と言う条件は少し厳しいともいえるでしょう。
終身保険は一生涯の保障であるが故に、保障と保険料(総支払保険料)と返戻率をしっかりと確認して保険選びをするようにしましょうね!
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