積立型の火災保険って知っていますか?
お金を貯めることも出来て、万が一の時の補償も出来る火災保険です。
「そんな良い商品があるなら加入したい!」と思う方も居るかもしれませんが、現在では殆どの会社でこの積立火災保険は主力商品ではなくなっています。
そんな積立火災保険ですが、継続して積立の火災保険に加入し続けている方や、今後何かのタイミングで積立火災保険と出会う方がいるかもしれませんので、今回は積立火災保険について少し書いていきましょう。
目次
積立火災保険は2階建ての火災保険!?
積立の火災保険は2階建ての火災保険と言っています。
それは、火災保険としての「補償部分」と、お金を積み立てる「積み立ての部分」の2階建てという事です。
そのため、火災保険の補償も有って、貯蓄の代わりとなる積み立ても有る保険となっていますので、保険料は少し高めになっています。
金利情勢の良いときには、この「積み立て部分」に利息が付き貯蓄性もある保険として、人気がありました。
積立火災保険の補償面は?
積立火災保険の補償面に関して少し紹介しておきましょう。
積立火災保険の多くの商品は「住宅総合保険」と言われる保険の補償とほぼ同じとなっています。
火災・落雷・破裂・爆発は勿論ですが、水災や風災・雪災・雹災と言う自然災害もしっかりと補償される内容となっています。
また、価格協定特約をセットしていれば、保険金の支払いは現在の主流と言われる「新価払い(再調達価格)」での支払いになりますので、補償面に関してはそこまで劣っている保険とは言えないので、充分な補償と言えるでしょう。
積立火災保険の人気があった理由は?
今から数十年前までは人気のあった積立火災保険ですが、現在では火災保険に加入する際に積立火災保険を選択する人も、積立火災保険を勧める人も少なくなっています。
特徴だけを見ると、火災保険の補償も有り、貯蓄性のある積み立て部分もあるのに、人気が無いの?と思う方も居る事でしょう。
その理由として「金利情勢の悪化」と言うのが大きな原因になっています。
積立火災保険が多く売れていた時は、いわゆる「バブル期」と言われる好景気時代なのです。
その頃は金利情勢も良く、様々な積立保険が売れていた時代でもあります。
この時の積立保険と言うのは、貯蓄性のある積立部分に付く利息が多かったのです。
商品によっては、支払った火災保険料と同額の満期金がある事もありました。
お気づきの方も居るかもしれませんが、タダで火災保険を掛けることが出来て、あわよくばお金が少し増えていると言うような商品だったのです。
そして補償内容を見ても、当時の掛け捨ての火災保険とほぼ同様の補償であれば、積み立ての火災保険を選ぼうと思いませんか?
そういった背景もあり、積立火災保険は人気を博したのです。
積立火災保険に人気が無くなった理由は?
積立火災保険の任意が有った理由は分かったと思います。
それでは、現在ではなぜ人気が無くなったのかを少し解説していきましょう。
要は、先ほどの解説したメリットが無くなったからです。
補償面では新しい火災保険と比べて見劣りし、積み立て部分の利息は「ほぼゼロ」となり、積み立て部分のお金は増えない。
積み立て部分のお金が増えないという事は、単に積み立て部分のお金を保険会社に預けているだけとなり、メリットは殆どありませんよね?
そんな積立火災保険に入るなら、補償面がしっかりとした掛け捨ての火災保険にした方が金銭的にも良いですよね?
そういった考え方の方が多くなり、積み立て型の火災保険は人気が無くなっていったのです。
保険屋としてはどちらが良いの?
保険屋さんとしては、積立火災保険と掛け捨ての火災保険ではどちらを売りたいのか?と言う所を少しだけ書いておきましょう。
今の保険屋さんは、掛け捨ての火災保険の方が儲かる場合が多いです。
しかし、積立火災保険全盛期の時は、積立火災保険の方が儲かる商品だったのです。
そう考えると、保険屋さんが儲かる商品を売るため、人気の商品も時代と保険屋さん次第で変化するという事になるのです。
まとめ
積み立ての火災保険について書きましたが、どうでしたでしょうか?
あまり、積み立ての火災保険も見かけなくなりましたが、今まで積立火災保険をずっと継続してきた方や、これから積み立ての火災保険に入ろうかと思っている方なども居る事でしょう。
どこかで出会うかもしれない積立火災保険の特徴を理解して、火災保険に加入する際は少し思い出してみてください。
そして、こんな積立火災保険でも継続する方の大半はこういう考え方をします。
「お金が増えなくても○○年後に○○万円貰えるならそれで良い!」
この様な考え方であれば、積立火災保険を選択するのも良いかもしれません。
増えないけれど、火災保険の保険料として支払って気が付けばお金がたまっていると言うのが良いみたいです。
この様な考え方に同調出来る様であれば、積立火災保険を選ぶのも良いかもしれませんね!
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