【元保険屋が教える】火災保険の対象となる事故と支払いの実例を紹介!

損害保険
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自然災害が多くなり、火災保険の注目度も高くなっていますので、火災保険について様々な記事も多くなってきています。

しかし、このサイトでもそうですが、火災保険の補償内容などの解説はあるけれど、実際の事故例や支払い例と言う情報って意外と少なくありませんか?

そこで、この記事では元保険屋さんとして火災保険の対象となった事故の実例を紹介していこうと思います。

火事による保険対象物の消失

保険屋さんをしていても、なかなか処理することの少ない事故の1つが火災事故です。

保険代理店をしていた時に、他の代理店さんにも聞いた話ですが、「火災事故の処理の経験はない!」という代理店さんは少なくありません。

それもそのはずで、火災事故に遭う確率は4世代に1回というほどの数字です。

周りに火事で家が燃えてしまったという方がどれ程いますか?

それほど、火災事故というのは意外と少ないのです。

そんな中でも、5年間のうちに幸か不幸か2件ほど火災事故を処理することがありました。

1件は一般的な住宅の火事であり、2件目は飲食店の火事でした。

それぞれを少し詳しく紹介していきましょう。

一般住宅の火事の時

1件目の一般的な住宅の時は、建物2階からの出火であり2階部分が大きく焼失し、1階部分及び基礎部分は半焼程度で済みました。

しかし、消化するための水などで建物自体は建て替えが必要なほどの損害になりました。

処理としては、保険会社に事故報告後に損害調査鑑定人が現場を確認し、損害認定をしました。

損害としては建物の8割の損害となり、損害額×100%の支払いとなりました。

損害額を細かく出すことは出来ませんが、損害額と臨時費用などによって建物の評価額通りの保険金の支払いになりました。

飲食店が火災を起こした時

飲食店の火災事故も経験をしましたが、この時の事故に関しても建物自体は木造の一軒家と同じような建物で飲食店を営んでいたのですが、2階の客席から出火し2階部分が黒く焦げたような損害となりました。

この場合も損害調査鑑定人が現場を確認し、損害状況を確認後に損害程度を決定しました。

この時は、保険金と臨時費用などを足した金額で、大規模リフォーム代が捻出でき、数か月後に営業再開をすることが出来ました。

火災事故に関しては、事故処理をすることが意外と少ないですが、代理店さんによっては火災保険の件数が多ければ、火災事故を経験している方もいるでしょう。しかし、保険代理店をしていても火災事故というのは非常にレアケースで、火災保険の支払い事故でも意外と件数の少ない事故だということを知っておいてください。

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自然災害での火災保険の支払い実例

近年多くなっている自然災害で火災保険の対象となった事故例をいくつか紹介していきましょう。

火災保険の事故処理で以外と多いのがこの自然災害での事故となり、私が実際に処理したことがあるのは、落雷・雪害・水災などになります。

それぞれ少し詳しく紹介していきましょう。

落雷でインターネットのルーターが破損

落雷事故でインターネットのルーターが破損した事故を処理したことがあります。

少し不思議な事故ではありましたが、数キロ離れた場所で落雷がありその後にインターネットが繋がらなくなり、電気屋さん等に原因を調査してもらったところルーターに過電流が流れて破損していることが判明しました。

その他の電化製品に損害がなく、ルーターだけに損害が出たのも少し不思議な現象ではありますが、原因が落雷での過電流という事ですので、火災保険の対象になることを伝えましたが、契約者さんからは修理代もそんな高くならないから、火災保険を使わない旨の連絡を受けたので、その場で処理は終わりましたが、基本的にこのような場合でもルーターの修理及び買い替えの場合にはその費用は火災保険の対象となりますので、保険金の支払い対象となります。

大雨の洪水によってお店に水が入ってきた

近年非常に多くなっている大雨での損害ですが、私の契約者様だった方も被害に遭われた方がいました。

大雨によって道路に水が溜まり、営んでいたお店の中に水が入ってきたと言う連絡を受けて現場確認に行きましたが、浸水水位が5cm程度であったため水災の補償規定である【床上または地上面より45cm以上】という規定を満たしていないため、保険の対象とならないことを説明し事故処理をすることなく終わりました。

この時は、契約者様も大事なものは少し上にあげて大きな損害はなかったので、トラブルもなく終わることが出来ました。

水災事故の場合には、基本的に【床上浸水または地上面から45cm以上の浸水】が補償対象となります。

そのため、床下浸水や地上面から45cm以下の浸水の場合には保険の対象とならないということを覚えておいてください。

大雪による雨どいやカーポートの破損

これは降雪地域では考えられない事故ではありますが、降雪地域以外では起こりえる事故となります。

建物の構造や付属設備などは地域によって異なるため、降雪地域では雪に強い建物や付属設備となっていますが、そうではない地域では雪に対する強度等は計算に入っていない場合が多く、想定外の降雪があると建物自体や付属設備が破損することがあります。

私が経験した中では、積雪の重みで雨どいが破損したという事故と、同じく積雪の重みでカーポートの柱が破損したという2件の事故の処理をしたことがあります。

それぞれに、損害個所の写真と修理の見積もりを基に保険会社が損害認定をして、修理代を保険金として支払いました。

降雪地と非降雪地では雪の質も異なり、非降雪地では水分の多い、湿った重たい雪が吹くることが多く、想定外の大雪などで積雪した場合にはこうした事故が多くなります。

これから雪の季節になりますので、雪に関しての損害も火災保険の対象となるということも覚えておきましょう。



意外と小さな損害も火災保険の対象

最後に少し面白い事故を紹介しておきましょう。

これは、私の友人の家で起こった火災保険対象に事故なのですが、新築の家を建てて引っ越し等も終わり最後に家の表札を付けるという時に、付け方が悪かったのか表札が落ちて割れてしまったと言う事がありました。

その表札は、奥さんが気に入ってネット注文をしていた物らしく、友人から「どうにかならないか?」と相談を受けたのです。

その友人には、建物・家財道具ともに火災保険に加入してもらっていたので、表札が家財とみるのか建物の付属設備としてみるか細かなところは気にせずに、わざとではなく事故である事を確認後に、「火災保険の対象だけどどうする?」と言うと、「火災保険を使う」と言う事でしたので、割れた表札の写真とインターネットで買った注文書(粘弾と購入事実がわかるもの)を基に保険金の請求をしました。

損害額でいうと数千円でしたが、しっかりと保険金は支払われて、友人と奥様から「ありがとう」と満足していただけました。

保険屋としては、「数千円で請求しなくても・・・・」と思いますが、契約者の立場からしたら気に入った表札を殆ど使わなく割れてしまった為に、新しく買うという精神的ショックを考えると、数千円でもありがたいものですよね・・・・

そして、このような小損害も実は火災保険の対象だと知らない方も多いのですが、火災保険って火災や自然災害などの大きな損害だけではなく、このような日常のちょっとした事故でも対象となるのです。

まとめ

冒頭でも書きましたように、自然災害が増えて火災保険の必要性を伝える情報は多くなりました。

火災保険は、火事の時の補償だけではなく自然災害である、大雨や突風での被害も補償対象となりますが、それだけでもなく大雪の損害や落雷での損害から、日常の思わぬ小損害など補償範囲が意外に広い保険です。

保険料の値上げ等もありますが、勿体ないから火災保険に入るのを辞めるのではなく、何か起こったときにしっかりと補償してくれる内容の火災保険にしっかりと加入しておくようにしましょう!!

勿体ないからと加入していないと、もっと大きな金額を損する可能性があると言う事を知っておいてくださいね!!

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