降雪地以外で雪が降って積もると、子供は喜び遊びまわると思いますが、大人は大変ですよね!!
交通渋滞や交通障害などもあると思いますが、【自宅の雨どいが雪の重みで破損した】【カーポートの屋根が雪の重みで破損した】と言うのはよく聞く話です。
保険屋さんをしていた時にも、数件ではありますが、このような事故報告を受けたことがあります。
1年に数回の雪であり、数年に一度は大きく積もる事もあるでしょう。
降雪地とそうではない所では、建物作り方や耐荷重構造なども大きく異なります。
今回は、雪で損害が出た場合にどうするのか?という所を解説していきます。
目次
雪での損害は火災保険の対象になる!
火災保険は【火災】【落雷】【破裂・爆発】【風災】【水災】【雪災・雹(ひょう)災】と言うのは基本補償であり、最近の火災保険では多くの商品でこれらの損害はカバー出来るようになっています。
そのため、【雪での損害】と言うのも火災保険の対象となるのです。
雪での損害の多くは、【雨どいの破損】や【カーポートの破損】と言うような屋外設備の破損となります。
屋外設備と言っても、雨どいは建物に付随している物なので解りやすいと思いますが、カーポートや門・塀と言うのは、基本的に建物の補償に含まれていますが、保険証券に「門・塀含む」と言う表記があるか確認して、「門・塀含む」となっていれば補償の対象となります。
まずは、雪での損害は補償対象だと言う事を知っておいてください。
大雪での事故は実際に起きている!?
雪による事故が火災保険の補償対象になるのは解ったけれど、本当に事故って起こるの?と持っている方も居るでしょう。
正直なところ大雪の事故って非常に少ないです。
私も保険代理店として雪での損害を火災保険で対応したのは5年間で2回程度でした。
この2件と言うのが冒頭から書いている、【雨どいの破損】【カーポートの破損】なのですが、この2件は同じ年ではないので、数年に1度あるかないか位の確率の事故と言う事なのです。
私の居た保険代理店は、比較的火災保険の契約が多い代理店でしたので、火災保険の事故はよく処理をしていましたが、それでも数年に1回程度でした。
それ位の確率ではありますが、実際に雪で自宅の一部が破損したと言うのは起きていると言う事を知っておいてください。
雪で損害が出た場合はどうすればいい?
それでは、もし【大雪によって損害が出てしまった場合にどうすればいいのか?】という事を少し解説していきましょう。
雪で損害が出た場合は、まず、保険屋さんに連絡をしてください。
その際に【いつ降った雪で何処の何に損害が出た】と言う事を伝えてください。
具体的に書くと「昨日の夜に降った雪で自宅の雨どいが壁から外れてぶらさがっている状態だ」と言う風に、少し具体的に言っていただけると保険会社や代理店は状況が解りやすいので非常に助かります。
そして、損害個所の写真を撮っておくようにしましょう。
これは、デジタルカメラで撮影していただければ非常にありがたいですが、デジタルカメラなどが無い場合は、スマートホンやガラケーなどのカメラ機能で撮影していただいても大丈夫です。
撮影時に気を付けて欲しいのは、「建物のどの部分が破損しているのか?」と言うのも知りたいので、破損部分の詳細な写真も必要ですが、建物全景の写真も撮っておいてください。
カーポートなどの場合も、建物の正面から建物とカーポートが一緒に入るような写真を1枚は撮っておいてください。
その後に、修理業者などに連絡をして破損個所の修理見積を出してもらうようにしましょう。
ここまでが、契約者さんが出来る事となります。
少しまとめると下記の流れになります。
保険会社か代理店に連絡をする→損害個所・建物全景の写真を撮る→修理業者に連絡して修理見積を依頼する
この3つだけですが、「自信が無いな・・・」と言う方は、保険代理店に連絡をして見に来て欲しいと言う事を伝えれば、代理店さんは状況を見に来てくれる場合もあります。
見に来てくれた時に、「火災保険の対象になるか」「何を準備すればいいか?」と言うのを改めて聞いておくのも良いかもしれないですね。
雪ではなく雹(ひょう)での損害も火災保険の対象
雪が降る場合には、雹(ひょう)も降ってくる可能性もありますよね。
雹(ひょう)と言うのは、雪と違い氷の塊ですので、窓ガラスの破損なども起こる可能性があります。
雹(ひょう)による損害も、火災保険での対応となりますので、損害が出た際には雪での損害と同じように対応をするようにしましょう。
また、自宅の窓ガラスが割れたと言う場合には、損害時の写真だけ先にとって、修理を優先しても構いません。
その場合は、保険代理店や保険会社に事前に修理を先行しても良いかの確認はとっておきましょう。
大雪が直接の原因にならない事故も起こるかも・・・
大雪での損害は、雪が直接原因で起こる事故だけとは限りません。
例えば、雪でスリップした自動車が自宅の門・塀に衝突するかもしれません。
雪道で足を滑らせて転倒してケガをするかもしれません。
そういった時はどういった保険が適応になるのか・・・・
自動車が衝突した場合
自動車が門・塀に衝突をした場合には、その自動車の自動車保険で対応をしてもらいましょう!
こういった場合は、自動車保険の【対物賠償】での対応となりますので、衝突した自動車の自動車保険の保険会社からの連絡を待ちましょう。
もし、当て逃げをされてしまった場合には、火災保険の【外部からの落下・衝突】と言う補償内容でカバーできると思いますので、保険代理店に相談してみましょう。
当て逃げをされてしまった場合には、保険会社ではなく代理店に連絡するようにしましょう。
保険会社に直接連絡をした場合、「保険の対象とならない」と判断をすると、あとから何を言っても判断が覆らないので、代理店に一度相談して補償の対象になるかどうかの判断を仰ぐようにしてください。
雪道で転倒してケガをした場合
雪道を歩くのに不慣れな方であれば、雪道で足を滑らせて転倒することもあるかもしれませんよね。
雪道で足を滑らせて骨折をしたなどで通院をした場合には、傷害保険の対応となります。
傷害保険はあくまでも、【偶然・急激・外来】を原因としたケガでの入院や通院を補償する保険ですので、ケガをしたけれど入院も通院もしなかったと言う場合には保険金の支払事由がありませんので、傷害保険の対象とはなりません。
まとめ
今回は少し緊急的に書いた記事となりますので短い記事になりました。
降雪地以外で雪が降ると、思わぬ事故が起こることが実際にあります。
自動車を運転する方であれば、雪道用のタイヤ(スタッドレスタイヤ)やタイヤチェーンをしっかりと装着して事故を起こさないように気を付けてください。
また、自宅の雨どいやカーポートなども、「雪が積もって壊れそうだな・・・」と思ったら、無理しない程度に雪片づけをするようにしましょう。
台風や大雨と同じで、大雪と言うのも事前に察知できるものであり、準備をすることは可能です。
突然訪れる災害ではないので、転ばぬ先の杖ではありませんが、対策をしっかりと取っておくようにしましょう。
また、降雪地以外の雪と言うのは水分を多く含んだ、湿った重たい雪となりますので、雪片づけをする場合にも体を痛めることもありますので、決して無理をせずに体の事もしっかりと考えましょう。
雪が降れば、珍しいことですので、嬉しくなる方も居るかもしれませんが、しっかりと対策や事故が起こったときの事は考えておくようにしましょう。
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