自然災害が増えている中で、火災保険の必要性を強く感じ始めた方も多いのではないでしょうか?
しかし、代理店で取り扱うような従来の火災保険は少し保険料が高いし、必要のない補償まで付いているし、相談に行ったら加入しなければいけないのかな?など、様々な事を考えて加入できずにいると言う方も居るのではないでしょうか?
そこで、比較的保険料が安いとされる通販型の火災保険の中の一つであるSBI損保の火災保険について解説しましょう。
この保険は、通販型の中でも比較的おすすめ出来る保険と言えますので、選ぶべき補償内容なども含めて、この保険の特徴などを解説します。
目次
SBI損保の火災保険のおすすめポイント
最初に、この火災保険のおすすめポイントを紹介しておきましょう。
元保険代理店で火災保険をメインに販売や事故処理をしていた経験上から見たおすすめのポイントです。
- 補償内容が自由に選べる
- 補償内容が充実している
この2点です。
上記の補償内容が自由に選べると言うのは、通販系の火災保険では当たり前になっているので、あまり大きなポイントではありませんが、代理店系の火災保険と比べると大きなポイントとなるでしょう。
そして、いちばんのおすすめポイントなのが、補償内容が充実していると言う点です。
ソニー損保の火災保険では補償内容をシンプルにして解りやすくしている分、少し補償内容に不安がある内容となっていますが、SBI損保の火災保険は選べる補償内容が非常に多く火事や自然災害だけではなく、破損による損害なども補償内容にあるために、代理店系の火災保険と比べても用意されている補償内容は引けを取らないと言えるでしょう。
しかし選べる補償内容が多いという事は、どの補償を選べば良いのか困るとも言えますね!
そこで次の章では、それぞれの補償について内容の解説と必要性について解説していきます。
SBI損保の火災保険の補償内容を紹介
それでは、SBI損保の火災保険の補償内容を少し解説も含めて紹介していきましょう。
基本となる補償
- 火災
- 落雷
- 破裂
- 爆発
この4つは基本補償として必ずセットしなければいけません。
火災保険の必須条件と言える4つですので、これを外すことは出来ないという事だけは知っておきましょう。
また極端な話ですが、この基本補償と自動付帯の特約だけでもSBI損保の火災保険に加入できてしまうので、保険料を安くしたいと言う方は非常に安い保険料で火災保険に加入できますが、これだけだと台風などの自然災害に備えることが出来ないので、しっかりと次に紹介する選べる補償をセットするようにしましょう。
選べる補償
- 風災・雹災・雪災
- 水災
- 水濡れ等
- 盗難
- 破損など
- 個人賠償責任危険補償特約
- 類焼損害補償特約
- バルコニー等修繕費用補償特約
- 携行品損害補償特約
- 地震火災費用保険金
- 受託物賠償責任危険補償特約
- 賃貸建物所有者賠償責任危険補償特約
- 失火見舞費用保険金
- 残存物片付け費用保険金
- 臨時費用保険金
選べる補償の内容としては、一般的な代理店系の火災保険で自動付帯される内容も多くありますので、保険に少し明るい方であれば、細かく選択する事で自分好みの保険に出来ると言うメリットはありますが、あまり保険に明るくない方にとってはどれを選べば良いのか?と言うのが少し解りにくいと言う印象を受けますね。
見積もりを取るにしても、選べる補償に関しては文字通り見積もりをする人が、「これと、これと・・・」と選んでいく形になりますので、少し難しいかもしれません。
また、代理店系の火災保険では自動付帯されている場合が多い、臨時費用保険金・残存物取り片づけ費用保険金・失火見舞い費用保険金などの「費用保険金」までも選択制になっているのですが、この費用保険金に関しては一般の方からすると少し馴染みも無く必要性を感じないと言う場合が多いのですが、いざ事故が起こった時に損害額の補償だけでは、後片付けの費用までを補填できないので、この費用保険と言うのは意外と必要性が高い物となっています。
それぞれの補償を重要度別に分けてみよう!
補償内容を紹介しましたが、これだけだと公式ホームページなどの内容と同じなので、それぞれの補償別に要るのか?要らないのか?という所を補償の解説も含めて解説していきましょう。
付けておきたい補償
風災・雹災・雪災:この補償に関しては、台風の突風などでの被害などに対応できる補償となっていますので、付けておく必要性は高いと言えるでしょう。近年では台風での被害も甚大となる場合がありますので、この補償に関しての重要度も高くなっています。
水災:水災に関してですが、これは保険の対象となる建物の立地によります。近くに川がある場合や、土地が少し低く水に浸かりやすい場合などは必要性が少し高くなりますが、マンションの3階以上など水に浸かることが無いと言う場合には必要性はありません。
また、この補償で注意しなければいけないのは、補償の対象となるのは「床上浸水または地上から45cm以上まで水に浸かった場合」となっている場合が多いという事を覚えておいてください。
破損等:この破損等に関しては必要ないと思われがちですが、私は選択するのをおすすめします。この破損と言うのは、「誤って自宅の壁を破損した」と言う場合に支払われるもので、少し具体的に言うと、「家具の模様替えをしていてテーブルを動かした際に誤って壁に穴を開けてしまった」と言う場合にも保険金が支払われる内容となっています。
そんなこと滅多にないよ!と思われるかもしれませんが、滅多にないという事は起こりえる可能性が有るという事です。
経験上、火災保険の支払いの多くは火災事故や風災事故ではなく、こういった小損害の場合が実は多いのです。
臨時費用保険金・残存物取り片づけ費用保険金:この2つは出来れば付けておいた方が良いです。先ほども少し書きましたが、大きな事故(火災事故や風災事故)が起こった時には、後片付けなどを業者に頼んだりすることも有るでしょう。また残存物を処理するのにもお金が掛かります。そういった際に火災保険の保険金だけではなく費用保険金を活用する事で、金銭的負担を抑えることが出来るのです。大きな事故に見舞われた時ほどこの費用保険金は大切なものとなってきますので、火災保険に加入するのであれば、これは付けておいた方が良いでしょう。
余裕があれば付けたい補償
水濡れ等:この水濡れに関しては、主な事故原因として給排水管の破裂などが考えられますが、補償されるのは給排水管の修理費用等ではなく、この破裂によって生じた壁紙の破損などの方になります。基本的に給排水管に生じた損害は火災保険では免責になりますので、この補償では壁紙などしか補償されないので、金銭的に余裕があれば加入しても良いかな?くらいで良いです。
盗難:盗難に関しては保険の対象が建物と家財で少し重要度が変わってきますが、建物の場合は、盗難に入られても受ける被害は窓ガラスの破損程度となるため、保険金の請求をする方が面倒になる場合があります。建物でも消火器を撒かれるなどの大きな被害になる場合もありますが、可能性として低いと言えるので、これも金銭的に余裕があればと言うくらいで良いでしょう。
家財の場合には、盗難に入られた場合には被害が大きくなる可能性があるため、建物に比べると少し重要度は高くなりますが、そこまで過剰になる必要はないでしょう。
個人賠償責任危険補償特約:この個人賠償責任に関しては実は重要度が非常に高いのですが、なぜここで紹介するかと言うと、火災保険だけではなく自動車保険・傷害保険等にも同じ補償が特約でラインアップされているので、どれかの保険でセットしていれば問題が無いからです。
もし、どこ保険でも個人賠償責任や日常生活賠償責任などの補償が無い場合には、火災保険でセットしておくようにしましょう。
また、保険の種類(火災保険・自動車保険・傷害保険)によって補償額が異なる場合がありますので、内容をしっかりと確認するようにしましょう。
類焼損害補償特約:この補償は火事を出してしまい、隣家など近隣に火が移ってしまった場合にその建物の補償をするモノとなりますが、全額補償する訳ではなくお見舞金程度となる事や、失火責任法では重大な過失が無ければ他の家への賠償義務が無いため、要らないと言えば要らないのですが、「気持ち的に何かしなければいけないな・・・」と考える様な方であれば、付けておいても良いでしょう。個人的には重要度は低いと言えます。
バルコニー等修理費用補償特約:この補償は、洗濯物などを干したり、バルコニーで植物などの世話をしている際に、誤ってバルコニーの壁を壊したりした時の補償と言えますので、必要性はそこまで高くありません。余程心配性な方やお金に余裕があれば加入しても良いと思いますが、この補償は選択しなくても良い補償と個人的には思います。
携行品損害補償特約:この補償は、文字通り携行品損害補償となりますので、旅行に行った際ももちろんですが、日常生活においても携行品(カバンや時計など)に生じた損害を補償してくれますが、正直に言うとこの補償はあまり必要ないと言えるでしょう。私個人的な意見ですが、私が見積もりをするなら選択はしません。
受託物賠償責任危険補償特約:この補償は、「友達に借りたデジタルカメラを壊してしまった」と言うような時の補償となります。
まず、人から物を借りないよ!と言う方には必要のない補償と言えるでしょう。
逆に言うと、よく人から物を借りるような人や、預かることの多い人にはこの補償を付けておけば安心感はあるでしょう。
賃貸建物所有者賠償責任危険補償特約:この補償に関しては、一般の方には殆ど関係ありません。賃貸物件を所有しているよ!と言う様な方であれば、その建物が原因で生じた損害賠償に備えるために加入しておきたいものと言えます。
地震火災費用保険金:この地震火災費用保険金と言うのは、地震保険ではなく地震によって起きた火災においてお見舞金程度(火災保険の補償額の5%など)の費用保険金を貰える補償となります。一般的な代理店系の火災保険や火災共済などには自動付帯さえている補償となっています。あれば役に立ちますが、なくても地震保険に加入していれば大丈夫ですので、この費用保険も金銭的に余裕があればで良いでしょう。
失火見舞費用保険金:失火見舞費用保険金は、火事を起こしてしまった場合に、近隣へ謝罪等をしに行く際のお見舞い金を補償してくれる補償となっています。
火事を起こして近隣に迷惑をかけた場合には、謝罪をしに行きたいと思う方も多いでしょう。しかし、個人的にこの補償が必要か?と言われるとそうでもありませんので、あれば良いな程度で良いでしょう。
それぞれの補償の必要性と補償内容を少し解説しました。
付けておきたい補償と言うのは、元保険屋さんとしても必要性を強く感じる補償となりますので、出来るだけ付けるようにしましょう。
また、余裕があれば付けたい補償と言う補償に関しては、必要性に少しバラつきがありますので、自分に必要か?という所を、補償内容を見て決めていただければと思います。
保険料の割引も独特!?
SBI損保の火災保険には少し独特の割引制度がります。
「ノンスモーカー割引」と「オール電化住宅割引」の2つがありますが、どちらも火災事故のリスクが下がる事で割引対象になっています。
「オール電化住宅割引」に関しては、一般的な代理店系の火災保険でも少し前までは存在した割引ですが、現在では実施している保険会社は少なくなっています。
それぞれの割引率に関しては、公式ホームページ上には表記が無かったので、憶測にはなりますが、数パーセント程度の割引となると思いますが、たばこを吸わない方やオール電化住宅の方にとっては、良い割引制度と言えるでしょう。
まとめ
SBI損保の火災保険について少し紹介してきましたが、通販型の火災保険の特徴としては必須補償(火災・落雷・破裂・爆発)以外を自由選択制にする事で、オリジナルの火災保険を組むことが出来て保険料も安く抑えられることが最大にメリットとなりますが、逆に言うと火災保険に明るくなければ、どの補償がどれぐらい必要なのか?補償内容はどんなものなのか?という所が分からなければ少し手がだしづらいのではないかと思います。
記憶に新しいところで言えば、千葉県の台風被害や関西での台風被害など、近年では自然災害での損害と言うモノも増えていますので、火災保険にも関心があると言う方も多いのではないでしょうか?
火災保険と言われると、どうしても火事の時だけの保険でしょ?と未だに思う方も多いのですが、火災保険は家と家財の保険という事を知っておいてください。
そして、保険料の節約などを考えて通販型を選択しようと考えるのであれば、補償内容をしっかりと調べて「我が家には、どんなリスクがあるのか?」という所をしっかりと把握して必要な補償を付けるようにしましょう。
もしもの時に、しっかりと役に立つようにしておくことが一番大切な事です。
今回書いたところを参考にして、火災保険について知っていくようにしましょう!