保険会社と業界について知っている方は少ないのではないでしょうか?
保険会社も代理店も一緒だと思っている方も多いでしょう。
近年では、生命保険の相談を無料で行う保険ショップも増えてきたことで、生命保険をはじめとする保険の相談もしやすくなってきていますが、いざ相談に行くと「特定の商品をゴリ押しされた」と言う経験をした方も居るのではないでしょうか?
この様な事について、保険会社と代理店や外交員の関係性について知っていれば、意外と保険の相談場所を決める役に立つかもしれませんよ!!
特に気にする人も少ないですが、知っておいて損は無いという事を今回は解説していきます!!
目次
保険会社は大きく分けて2種類!!
保険会社の種類は大きく分けて「生命保険会社」と「損害保険会社」の2種類です。
この2種類の保険会社が基本的な保険会社となります。
主に死亡保険や医療保険を扱うのが「生命保険会社」で、主に自動車保険や火災保険を扱うのが「損害保険会社」となります。
それぞれを少しずつ紹介していきましょう。
生命保険会社とは?
生命保険会社とは、保険業法上の「生命保険固有分野」と言われる第一分野の保険商品を販売している保険会社です。
解りやすく言うと、先ほども書いたように死亡保険や医療保険・がん保険を売っている保険会社という事です。
また、先ほど書いた第一分野の商品は死亡保障の終身保険・定期保険・養老保険などの事を指し、医療保険やがん保険と言う物は後瀬少し詳しく解説しますが、第三分野と言う分野の保険商品となります。
また生命保険会社には、国内大手生命保険会社と損保系生命保険会社と外資系の生命保険会社の3パターンがあります。
主な国内生命保険会社
- 日本生命
- 住友生命
- 明治安田生命
- 第一生命
- 太陽生命
主な損保系生命保険会社
- 東京海上日動あんしん生命
- 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
- 三井住友海上あいおい生命
主な外資系生命保険会社
- プルデンシャル生命
- ソニー生命
- アクサ生命
- メットライフ生命
その他の生命保険会社
- ライフネット生命
- 楽天生命
- オリックス生命など
名前の聞いたことある保険会社ばかりだと思いますが、それぞれに少しずつ特徴がある保険会社であり、営業スタイルも販売する商品もそれぞれ異なっています。
損害保険会社とは?
損害保険会社とは、保険業法上の「損害保険固有分野」と言われる、第二分野の保険商品を販売している保険会社です。
解りやすく言うと、自動車保険や火災保険や傷害保険を販売している保険会社です。
主な保険会社としては
- 東京海上日動火災保険
- 損保ジャパン日本興亜
- 三井住友海上火災保険
- あいおいニッセイ同和損害保険
など
また、東京海上や三井住友海上など「海上」と言う文言が損害保険会社にあるのは、損害保険の始まりは「船舶保険」だったことから「海上保険」と言う名前が残っているのです。
第三分野ってなに!?
先ほど、少し出てきました第三分野の保険について少し説明していきましょう。
保険業法では、保険会社が扱う商品を「第一分野」「第二分野」「第三分野」と分けています。
細かく説明すると長くなるので、簡潔に説明すると第三分野と言うのは、第一分野でも第二分野でもない保険という事です。
この第三分野と言うのに、医療保険やがん保険と言う保険商品が分類されるのです。
一般の方にとって不都合がる訳ではないので、特に覚える必要はありません。
保険会社と代理店って違うの?
保険会社と保険代理店を混同している方が多いのですが、保険会社と保険代理店は根本的に違います。
保険会社は保険商品を作っているところで、保険代理店はそれを実際に売っているところです。
しかし、損害保険と生命保険では少し権限が異なるので、その辺りを少し説明しましょう。
損害保険の代理店の役割とは?
損害保険に関しては、損害保険代理店に契約の締結権があり、損害保険の契約に関して決定権を持っています。
自動車保険の契約を、自動車屋さんや街の損害保険代理店で行うことが出来るのはこう言った仕組みだからです。
また、損害保険の代理店の仕事には、契約の締結・保全管理・事故の時などの初期対応などなど、多岐に亘ります。
生命保険の場合はどうなの?
また、生命保険に関しては損害保険と違い、保険の締結権は保険会社にあるため、代理店や外交員の方には契約の締結権が無く、あくまでも媒介者という契約の手続きのお手伝いをする立場の人という事になります。
また、生命保険の場合には代理店だけではなく、生保レディと言われる保険会社の社員扱いの外交員の方々も居ていますので、損害保険の代理店などとは少し違った存在の方たちも居ます。
保険ショップは代理店なのか?
駅前やショッピングモールの中などに、無料で保険相談をしてくれる保険ショップがありますよね?
最近では様々なショップが増えていますが、あれらは保険代理店です。
生命保険をメインに売っている保険代理店ですが、生命保険だけではなく損害保険も取り扱っている場合も多いので、保険の相談をするのにはとても便利と言えるでしょう。
また、複数社の保険会社を取り扱っているところが多く、保険を比較するのにも持って来いと言えるでしょう。
しかし気を付けておきたいのは、街の損害保険の代理店と違い保険事故などの対応には慣れていない場合が多いので、損害保険や医療保険など比較的保険事故が起きやすい商品を任せるのは少し心配と言えるでしょう。
生保レディとはどんな人たち?
さて、保険代理店について少し説明しましたが、生命保険の販売で有名なのは、生保レディと言われる国内大手生命保険会社の外交員スタッフではないでしょうか?
この生保レディと言われる人たちはどういった人たちなのかを少し解説します。
この生保レディと言われる人たちの大半は、生命保険会社の社員と言う扱いになります。
生命保険会社の社員と言う立場になりますが、基本的には販売がメイン業務となり、契約の保全なども行う事から代理店と大きな業務差はありませんが、個人的には保険知識はそこまで高くないと思っています。
前回の記事でも書いたように、国内大手生命保険の主力商品は長年パッケージ商品となっていて、特にニーズを細かく把握しなくても売れる商品なのです。
また、他社の商品を勉強している人もそこまで多くない印象があり、自社で扱っていない商品に関しての商品知識があまりないため、保険全般の相談をするには少し役不足になるかもしれません。
保険の相談をするなら代理店?保険ショップ?
最後は保険の相談をするのであれば、街の損害保険も生命保険も取り扱う代理店か、ショッピングモールなどにある保険ショップかどちらが良いのか?という所を少し解説していきましょう。
両者共にメリットとデメリットがありますので、それぞれ解説していきます。
街の損保代理店の場合
基本的には損害保険をメインに扱う損害保険代理店となりますが、生命保険も扱っている代理店が大半であるので、生損保両方の相談をすることが出来ます。
しかし、もともと損害保険の代理店であるため、損害保険の知識や事故処理の経験は豊富ですが、生命保険に関しては少し苦手と言う代理店さんも多いです。
高齢の方だけで営んでいる代理店さんなどは、生保を苦手とする場合が多い傾向になります。
また、代理店によって自動車保険が得意・火災保険が得意と得意分野も異なる場合があります。
そして、注意しなければいけないのは、街の代理店さんは取扱い保険会社が1社だけ(専属代理店)という所が多いので、色々な保険を比較したいと言う人には向かないと言って良いでしょう。
ここで少しまとめると
メリット
- 損害保険の知識・経験は豊富
- 生損保に限らず様々な知識がある
デメリット
- 生命保険を苦手とする代理店さんがいる
- 取扱い保険会社が1社(専属代理店)のところが多い
こういったメリットとデメリットがあります。
保険ショップの場合
一方の保険ショップの場合はどうでしょうか。
駅前やショッピングモールの中などにあるため、比較的足を運びやすくまた入りやすい雰囲気を作ってくれているので、気軽に相談することが出来るのが特徴の一つと言って良いでしょう。
また、基本的に生命保険を主力として販売し取り扱う保険会社も複数社という所が大半です。
複数社の保険商品を取り扱う事で、色々な商品を比較したいと言う方に向いていると言えるでしょう。
それでは、メリットとデメリットを少し書いていきます。
メリット
- 入りやすい雰囲気
- 複数社の保険商品を扱っているため比較しやすい
デメリット
- 生命保険がメインなので、損害保険の知識・経験は未知数
- 事故が起こった時などは基本的に保険会社任せ
保険ショップは、生命保険を主力として販売する代理店なので、生命保険に関する提案力に関しては損害保険の代理店よりも上になるでしょう。販売力はあってもその他の保全と言う面に関しては保険会社に任せきりなど、あまり良い情報は入ってきません。
しかし、複数の保険会社を取り扱う代理店(乗合代理店)という事で、保険の比較はしやすいですが、販売手数料の高い商品をゴリ押しされるという事も稀に有りますので、気を付けた方が良いですね!!
まとめ
今回は保険会社と代理店について書きましたがいかがでしたか?
少しは興味を持ってもらえましたか?
保険会社と代理店の関係性も面白い話なのですが、これは業界内の話であまり外に出す話題ではないので、書きませんが気が向けばいつか書くことがあるかもしれません。
また、生命保険・損害保険の相談をするのであれば、どこで相談するのか、誰に相談するのか?と言うのは知っておいて損は無い事ではあります。
個人的には、信頼できる人を一人でも作っておけば、その人に聞くのがベストと言えるでしょう。
その人が、損害保険の代理店の人なのか、保険ショップの人なのか、生保レディと言われる人なのか、どんな人でもいいのですが、自分が信頼できると思った人が一人いれば、他で保険の話を聞いた時にその人に相談できるのです。
その人が「自分の利益以上にあなたの事に親身になってくれているかどうか?」という所を見極める必要はありますが、それさえ見極められれば一番の相談相手になるでしょう。
そんな人を探すのは大変かと思いますが、居れば安心ですね!!
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