生命保険に加入申し込みをする際に、健康状態の告知をしなければいけない事は知っている方も多いでしょう。
しかし、「健康状態の審査がなぜ必要なのか?」という理由をしっかりと考えた事がありますか?
生命保険の加入になぜ健康状態が大きく影響するのか?という所を今回は紹介していきましょう。
目次
保険は相互秩序の考え方が基本!?
保険の基本的な考え方を知っていますか?
生命保険も損害保険も「相互秩序」の考え方が基本原則です。
共済などもそうですが、「事故を起こしてしまった、病気になってしまった人をみんなで支える」と言うのが保険なのです。
そういう考え方であれば、保険に加入する人には公平性を求めなければいけませんよね!!
リスクが高い人とリスクが低い人が同じ保険料と言うのは、公平性に欠けていますよね!!
そのために、生命保険では健康状態や職業の告知があり、また、損害保険では自動車保険には等級制度を用いて、火災保険では建物の構造などによって保険料を変えて公平性を保つのです。
生命保険の健康状態の告知と言うのは、公平性を保つためなのです。
健康状態の審査方法は2種類!?
生命保険での健康状態のチェックの必要性に関しては解っていただけたと思います。
それでは、審査の方法と言うのはどういった物があるのでしょうか?
ここからは、生命保険の加入申し込みの際の健康状態の審査方法について少し紹介していきましょう。
告知書での審査
生命保険の多くの商品での審査方法は「告知書」での審査となります。
この告知書では、身長や体重などから、過去の病気歴や通院歴、持病の有無や投薬の有無などまでを申込者が自ら記入して保険会社に提出する方法です。
保険会社は、この告知書を見て健康状態のチェックを行い、健康状態に問題が無いと判断すれば保険契約を締結します。
また、健康状態に不安があると判断した場合には、保険料の割増や部位不担保(保障対象外部位)の設定を行うか、保険加入自体を拒否するという事を決めます。
この告知書扱いは、多くの医療保険・がん保険・終身の死亡保険・低額の定期死亡保険など、比較的保障額の少ない保険商品で実施される審査方法です。
医務審査・訪問医審査
告知書とは違い、保険会社が提携する病院に行って健康状態を確認する方法が医務審査や訪問医審査となります。
この審査方法と言うのは、病院やお医者さんによって異なる場合はありますが、基本的には問診・血圧検査・聴診器での心音検査・検尿などになります。
通常の内科医の診察と似ている部分が多いと言って良いでしょう。
告知書とは違い、医務審査は専門的な方に見てもらう事により、申込者の健康状態をより正確に知ることが出来るという事となります。
主に、高額な保障となる「収入保障保険」や「2,000万円以上の死亡保険」など、リスクをしっかりと把握しておかなければいけない保険商品で実施される審査方法と言って良いでしょう。
審査が通らなかったけどどうしよう・・・
さて、審査方法も紹介しましたが、実際に保険に申し込みをしたけれど、健康状態に不安があるために保険に加入できなかった・・・と言う方も居る事でしょう。
生命保険の審査基準は実は統一されていなく、保険会社によって様々なのです。
A社では「喘息があるため引き受け不可」となっても、同じ告知でもB社では「問題なく契約できた」という事があります。
多くの方は、生命保険に加入する際には1社の営業マンとしか話をしないケースが多く、「ここがダメだったからどこも入れないよね・・・」と諦める方が意外と多いのです。
しかし、実際に同じ健康状態で同じ保障内容の保険でも、保険会社によって引き受け方の違いがあるのです。
そのため、1社で健康状態の審査が通らなかったからと言っても諦めずに他社の保険を申し込むと言う事をしなければいけません。
しかし、気を付けないといけないのは、あまりあちこちの保険会会社の審査を受けまくり審査結果がどこも良くない場合には、保険会社通しのチェックが掛かる可能性があるので、むやみやたらに健康状態の審査をするのは辞めましょう。
出来れば、1社がダメだった場合には営業マンに相談をしてみてください。
生命保険を売っている人なら、横のつながりで引き受け基準について知っている方が実は多いです。
また裏話になりますが、審査の通し方(告知義務違反ではなく)を知っている方も実はいますので、自分の健康状態に不安がある方は、一度相談をしてみましょう。
まとめ
生命保険で健康状態の審査がある理由について解説しましたがいかがでしたか?
生命保険の申し込みで健康状態のチェックがあるのは有名で知っている方も多いと思いますが、どんな審査方法があってどんな意味でやっているのか?と言うのをしっかりと考えた事は無いと言う方は意外に多いのです。
なぜ、告知や医務審査があるのか?と考えると、告知義務違反もなくなるし、しっかりと健康状態を伝えなければいけないと言うのが分かっていただけたのではないでしょうか。
また、健康状態に不安があっても、諦めてはいけないと言うのも知っておいてくださいね!!