保険に関する言葉には、契約者や被保険者・保険金に保険金額・保険期間に保険料払込期間など、似たような言葉が多くてわかりにくいと思いませんか?
こうした保険用語が、保険はわかりにくい・難しいと思われる原因のひとつになっているのではないかと思います。
そこで、この記事では、保険用語を出来るだけわかりやすく、丁寧な言葉で解説をします。
保険用語を覚えておくだけでも、保険を契約する際に誤解が生じにくくなり、賢い保険選びも出来るようになるでしょう。
まずは、保険に関する用語を覚えてみましょう。
目次
保険契約者
保険契約者とは、文字通り保険の契約をする人のことであり、保険料の支払いをする人のことです。
基本の形は、保険契約者=保険料支払者になりますが、ごく稀に保険契約者と保険料支払者が異なる場合もあります。
イレギュラーなことなので、また別の記事で詳細は説明しますので、ここでは基本形である「保険契約者=保険料支払者」ということだけを覚えておきましょう。
被保険者
被保険者とは、保険の対象となる人のことです。
死亡保険の場合は、被保険者が亡くなった時に死亡保険金が支払われます。
医療保険の場合は、被保険者が病気やケガで入院・手術をした時に入院給付金や手術給付金が支払われます。
死亡保険や医療保険などの生命保険では、上記のように万が一のことが起こった際に保険金や給付金の支払い対象になる人のことだと覚えておいてください。
また、損害保険の被保険者とは、保険の対象物の所有者のこととなり、保険金を貰う権利のある人と覚えておきましょう。
例えば、自動車の所有者や自宅の所有者と覚えておきましょう。
保険金受取人
保険金受取人も、文字通り保険金を受け取る人のことです。
保険金受取人とは、主に死亡保険の契約で使われ、先ほどの被保険者(保険の対象となる人)が亡くなった場合に、保険金を受け取る人となります。
この保険金受取人には誰でもなれる訳ではなく、被保険者との関係が重要になってきますので、保険金受取人を設定する際は注意をするようにしましょう。
保険金受取人の詳細も別の記事で説明しますので、この記事では用語と内容を覚えておくようにしましょう。
保険金額
保険金額とは、主に損害保険で使われる言葉となり、保険の対象物の金額となります。
また、保険の対象物の金額と書きましたが、これは市場の売買価格などとは異なり、補償額上限額という覚え方をすればわりやすいです。
例えば、火災保険の場合なら、2,000万円で建てた家に2,000万円の火災保険を掛けたとします。
この場合、火事で全焼してしまった時に支払われる保険金は2,000万円が上限となります。
また、建てた金額よりも大幅に多い保険金額の設定をしても、建てた金額よりも多い保険金が支払われることはありません。
逆に、建てた金額よりも少ない保険金額を設定しても、原状回復が出来ないので火災保険に入る意味があまりありません。
基本的に、損害保険は【実損填補】といって、損害を被った財物を原状復帰するのが目的となりますので、取得した金額通りの保険金設定をする様にしましょう。
また、次の保険金のところでも説明しますが、損害保険の保険金の支払いは「実損填補」となるため、保険金と保険金額と2つの言葉が存在することになります。
似たような言葉で少し複雑な印象にとなりますが、全く違う意味になりますので注意するようにしましょう。
保険金・給付金
保険金・給付金とは、保険事故といわれる被保険者の死亡・病気・ケガでの入院・手術など、保険金・給付金の支払い事由が生じた時に保険会社から支払われるお金のことです。
生命保険の場合は、保険契約時に決めた金額が支払われるため、保険契約時や保険証券には「保険金〇〇円」や「給付金〇〇円」と表記がされています。
損害保険の場合は、先ほども書いた通り保険金の支払いは「実損填補(修理などに掛かった費用)」となりますので、認定された損害額が保険金となります。
そのため、保険証券などには「保険金額〇〇円」という表記がされ、保険金額と保険金は決してイコールではありません。
損害保険の場合は【保険金額=保険金】ではなく、実際に生じた損害(修理費用)に対して保険金が決定する。
保険料
保険料を簡単にいうと、保険の権利を買うお金です。
保険料は、純粋な保険金の支払いの備える「純保険料」と、保険会社の諸経費や代理店手数料などに充てられる「付加保険料」の2つの要素から成り立っています。
そのため、代理店手数料の掛からないインターネット系の保険商品は、代理店経由で加入する保険よりも保険料が安くなるのです。
また、保険料の支払い方には、一時払い(一括払い)・年払い・半年払い・月払いの大きく分けて4つの支払い方があり、生命保険では月払いを選択する人が多く一般的な支払方法となっています。
保険料払い込み期間
保険料払込期間とは、文字通り保険料を払い込む期間のことです。
同じ保障内容であれば、払込期間が長ければ長いほど1回に支払う保険料は安くなり、短ければ短いほど1回に支払う保険料は高くなります。
保障が一生涯の保険の場合、60歳までに保険料を払い終わるのと、一生涯保険料を支払うのであれば、一生涯で支払う方が1回の保険料は安くなりますが、総保険料は高くなる場合があります。
これに関しても、詳しくは別の記事で説明しますので、今回は保険料を払い込む期間ということだけ覚えておいてください。
保険期間
保険期間とは、保険契約が有効な期間のことです。
生命保険には「終身保険」と「定期保険」と、保険期間が異なる保険種類があります。
「終身保険」は、保険期間が終身(死ぬまで)ということから、保障が一生涯続く保険タイプのことになります。
一方の、「定期保険」は、保険期間が10年間や15年間などと決まっており、よく更新型の保険と言われる保険タイプとなります。
終身保険と定期保険の違いに関しても、別の記事で詳しく説明しますので、ここでは保険期間という言葉と意味をしっかりと覚えていてください。
主契約と特約
主契約とは、保険商品のメインになる保障内容のことです。
「死亡保険であれば死亡に対する保障」・「医療保険であれば入院・通院に対する保障」など、保険契約におけるメインの保障内容が主契約と覚えてください。
保険契約の主契約というのは、意外にシンプルな作りとなっています。
特約とは、主契約に付け加えるオプションのことです。
主契約では補いきれない保障を特約としてセットしていく仕組みとなり、主契約に自分の欲しい保障をオプションとして追加していくイメージです。
保険商品は基本的に、この主契約と特約の2つから成り立っています。
また、主契約は保険契約のメインになりますので単体で加入することが出来ますが、特約に関してはあくまでも主契約のオプションなので、特約だけを契約することはできません。
わりやすく説明すると、ハンバーガーショップなどのセットメニューと思って下さい。
メインのハンバーガーは「主契約」、ポテトやドリンクのようなサイドメニューが「特約」と考えていただければ、わかりやすいのではないでしょうか。
まとめ
保険用語の中でも保険契約に関わる基本用語の説明をしました。
「簡単だ!」「ちょっと難しい」「わからない」など色々な感想があると思いますが、保険用語は意外と簡単です。
出来るだけわかりやすく説明はしたつもりですが、それでも混乱するところも沢山あると思います。
基礎の基礎とは言いましたが、自分の身近ではないものを理解するのは結構難しいので、身近なものに置き換えて考えると、意外と理解できるかもしれません。
これからも保険に関して様々なことを書いていきますので、一緒の勉強していきましょう。